阪神“矢野流”第2弾は異例の「面談」、野手コーチが投手にアドバイス

[ 2018年11月3日 09:38 ]

ブルペンで投手陣を見つめる矢野監督(撮影・椎名 航)
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 矢野流キャンプの第2弾だ。阪神の秋季安芸キャンプ2日目の2日、ブルペンに隣接する通称「投手小屋」に藤浪や馬場、小野らが入れ代わり立ち代わり入っていく。まるで入社試験かなにかの面接会場のよう。中で行われていたのは、野手コーチと投手の1対1の話し合いだ。矢野監督が明かす。

 「面談というか、自分を知るというね。両コーチに見てもらって、こっち側(2人)が対戦相手だとしたら、どうするかというのを伝えてもらった」

 投手コーチではなく、筒井外野守備走塁コーチと、藤本内野守備走塁コーチという点が異例といえる。狙いは投球フォームのクセや、けん制する際の傾向などを指摘すること。通常は走塁コーチは相手チームのそれらを研究して自軍の走塁に役立てるが、対戦相手と仮想することで弱点を自覚してもらいたかった。

 「相手から見たらどう見えてるのかを自覚しておくことが大事」

 矢野監督の発案だった。キャンプイン前に、両コーチには自軍の投手をチェックするよう指示。早くも、あぶり出したことを参加全投手に映像を交えながら解説、そしてアドバイスした。指揮官が会談に加わる時間もあった。

 「ワンパターンのけん制じゃなくて、相手にとってはこういうのが嫌で、こういうパターンがあるというのを知っておくのは大事やから。その2人のコーチにやってもらった」

 捕手出身の視点だけでなく、走者目線での特別メニューが組み込まれた。実際にアドバイスを受けた青柳は「自分で気づかないこともありますし、良かった」と目からウロコ。来春キャンプではメッセンジャーなどの主力やベテランにも同じ機会を設ける予定。初日1日はキャッチボールより先にベースランニングを実施するなど、矢野流全開。果たして次は何か…。第3弾にも期待が集まる。

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2018年11月3日のニュース