巨人、オリ退団の中島獲得調査へ 原監督と09年WBCで“深い絆”

[ 2018年11月3日 05:30 ]

オリックスの中島
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 巨人がオリックスを退団して自由契約となる見通しの中島宏之内野手(36)の獲得に向けた調査に乗り出すことが2日、分かった。原辰徳監督(60)とは09年の第2回WBCで、監督と選手として日本代表でともに戦い、2連覇を達成した。正式に自由契約選手として公示されるのを待ち、動きだすことになる。

 通算3度目の原監督体制となった巨人が、着々と補強にも動きだす。球団関係者は「中島は魅力。あれだけ経験豊富な選手は、なかなか獲得できるチャンスに恵まれない」と話した。この日、オリックスが中島の退団を発表。自由契約選手として公示された際にスムーズに獲得に乗り出せるように調査を開始する。

 4年連続V逸の巨人は今季中に4番を担うまでに成長した岡本を筆頭に、チームの若返りを図っている。現在も原監督の下、宮崎で若手を中心とした秋季キャンプに取り組んでいる。その一方、レギュラーで高い経験値を持つ内野手は坂本勇の一人だけ。マギーは現役引退の可能性もあり、去就が不透明。中島も加われば内野陣に厚みを生むことができる。

 中島は西武で最多安打のタイトルを獲得し、メジャーにも挑戦した。今季はオリックスで77試合に出場し、打率・289、5本塁打、34打点。6月に左太腿の肉離れで一時離脱したが、9月1日の西武戦で逆転サヨナラ3ランを放つなど、勝負強さが光る。

 09年の第2回WBC大会では正遊撃手として活躍。打順は2番に固定され、世界連覇に貢献した。指揮官を務めた原監督とは深い絆で結ばれる。偶然にも原監督は、10月下旬の秋季練習中にWBCで2番に抜てきした中島の話題になると「バントもできるし右打ちもできた」と高評価を与えて振り返っていた。

 レギュラーとして期待するとともに、今季の阿部のように成長を期待する若手との併用となれば、右の代打としても計算できる。巨人にとっては大きな戦力補強となる。

 ◆中島 宏之(なかじま・ひろゆき)1982年(昭57)7月31日生まれ、兵庫県出身の36歳。伊丹北から00年ドラフト5位で西武入団。08、09年に最高出塁率、09年に最多安打のタイトル獲得。13年から2年間アスレチックスに所属もメジャー出場なし。15年オリックスで国内復帰。16年に登録名を「中島裕之」から変更。1メートル80、90キロ。右投げ右打ち。

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