広島・野村 聖地で雪辱 甲子園準Vの悔しさ晴らす6回1失点

[ 2017年9月19日 05:30 ]

セ・リーグ   広島3―2阪神 ( 2017年9月18日    甲子園 )

<神・広>6回2死二塁、鳥谷を三ゴロに仕留め、ガッツポーズで雄叫びを上げる野村
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 広島・野村は少しはにかみながら胴上げに加わった。「甲子園だったけど、カープファンの大声援があった」。赤く染まったスタンドに背中を押され、6回6安打1失点。役目を果たした。

 2―1の6回2死二塁では、ベンチの「勝負しろ」の指示に肝が据わった。「ビジターという感じはなかった。緊張もなかった」。142キロのカットボールで鳥谷を三ゴロに仕留め、吠えた。

 まさか自分に回ってくるとは思わなかった。台風18号の影響もあり、マジック1から2日間の足踏み。先発予定の甲子園に舞台を移した。07年夏は広陵のエースとして広島の期待を背負いながら、佐賀北との決勝で逆転満塁弾を浴び、準優勝に終わった。そのとき流した苦い涙は、歓喜に変わった。

 救援陣が追いつかれ、2年連続の2桁勝利はお預け。ここまで9勝5敗は、16勝3敗で最多勝、最高勝率に輝いた昨季に及ばないが、数字に表れない貢献度は上がった。先発投手陣のキャプテン。「黒田さんが抜けたことでチームが駄目になってはいけない」。若い中村祐を食事に連れ出すなど、投手陣の精神的柱となった。

 連覇のビールかけは格別だった。「大きな経験をさせてもらった。今年も1年間やってきて、成長できたと思う」と28歳は充実の笑顔を輝かせた。

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