金本監督「何かを感じてほしい」若虎たちよ…屈辱目に焼き付けろ

[ 2017年9月19日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2―3広島 ( 2017年9月18日    甲子園 )

<広・神>険しい表情でグラウンドを見つめる金本監督(右から3人目)とナイン
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 最後の砦は131試合目で破られた。阪神は18日の広島戦(甲子園)に2―3で敗れ、リーグ連覇を許した。中谷、陽川のソロ本塁打2本で追いすがったが、一歩、及ばなかった。

 本拠地での胴上げを許した金本知憲監督(49)は、若虎に対して「何かを感じてほしい」と言葉に力を込め、舵を2位確保へと切り替えた。

 甲子園のグラウンドで狂喜乱舞する広島の選手たちに背を向け、金本監督は会見場に姿を現した。本拠地で、試合に敗れて敵将の胴上げを許したのは98年以来。阪神にとって19年ぶりの屈辱を味わった指揮官は「それ(目の前で胴上げを許したこと)はマジック1だったから。どこかで決まるんだから」と淡々と振り返った上で、言葉を継いだ。

 「まあ経験というのか、どうやろう…。彼ら(若手)が(胴上げを見て)どう感じているか。人それぞれ、感じ方は違うだろうし。何かを感じてほしいというのはありますね」

 目の前で胴上げを見せつけられた。若虎たちは、その事実を悔しいと思えているか――。来年の自分たちがあの瞬間を迎えるには、どうすべきか考えているか――。この日、ベンチ入りした25人中、20代は12人。そのうち中谷が20号、陽川が1号と気を吐いた。そんな近未来の猛虎を背負うべき若武者に対し、指揮官は切実なメッセージを送った。その答えは、今後の取り組む姿勢から見いだしていくことになる。

 発展途上の金本阪神2年目も、広島に独走を許した。ただ1年目とは、戦いぶりが大きく異なる。昨季は8月31日、124試合目で優勝が完全消滅。9月17日、136試合目でCS進出も完全に消え去った。だが今季は9月18日、131試合目までリーグ最後の砦となった。チームは着実に力を付けている。そしてリベンジへの希望も残している。指揮官はスッパリ切り替え、前を向き直した。

 「(今後は)もう2位の確保ということでね。甲子園でしばらく勝っていないから、勝ちたいね」

 12日の巨人戦で引き分けて以降、甲子園では2分け2敗と4試合連続で勝ち星がない。20日の巨人戦(甲子園)からは、甲子園でCSファーストステージを戦うため、そしてファイナルステージで広島に雪辱するための戦いが始まる。(惟任 貴信)

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2017年9月19日のニュース