【キヨシスタイル】CSの鍵握る阪神 戦いやすいのは巨人?DeNA?

[ 2017年9月19日 11:15 ]

阪神・金本監督(右)
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 台風18号に邪魔されて地元胴上げはできなかったけど、広島が甲子園で決めた。走攻守全てにおいて他を圧倒しての連覇。お見事でした。おめでとうございます。

 さて、セ・リーグの今後の注目は3位に並ぶ巨人とDeNAのクライマックスシリーズ(CS)争い。鍵を握っているのは2位の阪神だと思うね。

 現時点の戦力を比べたら、菅野、マイコラス、田口に4本目の柱・畠が加わった強力先発陣を誇る巨人が断然有利。でも、両チームの残りカードを見ると阪神の存在がクローズアップされるんだ。

 両チームの直接対決は巨人の15勝9敗1分けで終了。あと11試合になった巨人の残りカードの内訳は広島2、阪神3、中日2、ヤクルト4となっている。一方、残り10試合のDeNAは広島2、阪神5、中日3と半分が阪神戦なのだ。

 現在両チームに5・5ゲーム差をつけている阪神。よほどのことがない限り、2位をキープできる。このままファーストSを迎えるとして、どちらが戦いやすいか。CS経験がない人間のゲスな見方かもしれないけど、そんな心理が働くと思うんだ。

 阪神は今季ここまで巨人に8勝12敗2分けと負け越す一方、DeNAには13勝7敗と大きく勝ち越している。先に2勝すればいいファーストS。菅野、マイコラスの両エースがいる巨人より、これといった柱がいないDeNAが来てくれた方がいいに決まっている。

 野球は思惑通りに勝敗がコントロールできるほど甘くないけど、どちらかに重点を置いて先発ローテーションを組むことはできる。上位にいるチームにはそんな権利、アドバンテージがあっていいと思う。

 ファーストSの勝者を待ち受ける広島にとっては、どうか。今季は阪神に14勝9敗1分け、巨人に16勝7敗と勝ち越しながら、DeNAには唯一11勝12敗と負け越している。去年は3位から勝ち上がってきたDeNAを4勝1敗(1勝のアドバンテージ込み)で一蹴したけど、今年は嫌だと思うよ。

 まずは阪神が3試合残っている巨人戦、5試合あるDeNA戦をどう戦うか。楽しみにしたい。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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2017年9月19日のニュース