【二所ノ関親方 春場所総括】「勝利の方程式」確立が綱への近道

[ 2026年3月24日 04:59 ]

<大相撲春場所千秋楽>八角理事長(右)より賜杯を受け取る霧島
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 関脇が強い場所は面白いと言われますが、今場所はちょっと様相が違いました。この1年で3回優勝の大の里が途中休場し、2回優勝の安青錦が負け越し。加えて豊昇龍は11勝、琴桜も10勝止まり。横綱、大関が振るわない中で霧島は安定した強さを発揮しました。

 今場所は前に出る相撲が多かったし、持ち前のさばきのうまさ、反応の良さも目立ちました。欲を言えば13勝して上がってほしかったし、大関の2人には完敗し力の差を見せつけられた印象もあります。本人も反省して今後の糧にするでしょう。

 大関復帰は確実な情勢で今度は綱への挑戦が待っています。以前から指摘してきましたが、これが霧島の相撲だ!という自分の形を持つべきというのが私の見解。右なのか左なのか、どちらかの形に特化しつつ「勝利の方程式」を確立することが綱への近道だと思います。

 最大の衝撃は安青錦の負け越し。びっくりです。千秋楽の豊昇龍戦も低い姿勢で組みながら相手に足を払われて簡単に体を浮かされた。相手に研究されてきたこともあるでしょうか。左足を気にするなど体調面がいまひとつだったかもしれませんが、この試練を経験して強くなっていくでしょう。申し合いなどの稽古不足を指摘する声もあります。自分のペースにこだわらず泥まみれになるまで追い込むことも必要です。

 大の里は場所前の調整ミスが響きました。一番重要視している初日の入りも失敗し立て直しも利きませんでした。相手の対応についていけず、少し反応が鈍い印象があります。左肩の不安を完全になくすことも大事ですが、春巡業に参加することを決めた以上はしっかり稽古を積むこと。それしかありません。

 熱海富士、藤ノ川ら新勢力の台頭は勢力地図の刷新が近いことを暗示しているかもしれません。藤ノ川はまだまだ強くなれる伸びしろがある。きっぷの良さも魅力ですし、今後に注目です。(元横綱・稀勢の里)

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