【ノルディック複合】レジェンド渡部暁斗が個人NH11位 今季で引退37歳「今できるベスト出せた」

[ 2026年2月12日 05:30 ]

ミラノ・コルティナ冬季五輪 第6日 ノルディック複合 個人ノーマルヒル(前半飛躍ヒルサイズ=HS107メートル、後半距離10キロ) ( 2026年2月11日    プレダッツォ・ジャンプ競技場、テーゼロ距離競技場 )

後半距離、ゴールした渡部暁斗(右)(撮影・小海途 良幹)
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 個人ノーマルヒルが11日に行われ、五輪3大会連続メダルの渡部暁斗(37=北野建設)は前半飛躍(ヒルサイズ=HS107メートル)で100メートルの122・3点で11位につけ、首位と41秒差で後半距離10キロをスタートし、11位だった。今季限りでの引退を表明しており、6度目出場の今大会がラスト五輪となる。前半3位の山本涼太(28=長野日野自動車)は15位、前半15位の谷地宙(25=JAL)は23位だった。

 渡部が意地を見せた。前半飛躍ではK点(98メートル)を2メートル上回るまずまずの内容で滑り出し。上位進出の鍵に挙げていたジャンプで「一発(勝負)に強いというのは持ち味」と復調の兆しを見せた。トップから41秒差でスタートした後半距離でも順位を落とすことなく、11番目にゴール。最初のレースで日本勢トップでフィニッシュした。
 「(直近約)3シーズン、いいレースができていなかった中でクロスカントリーで粘りきれなかったが、今できるベストは出せた」

 五輪が競技者としての原点だった。1998年の長野五輪、小学3年生の時にジャンプ団体で日本が優勝を果たした瞬間の大歓声を聞き、ここから競技にのめり込んだ。そして12年に「ターニングポイント」というW杯初制覇を飾る。くしくも、ここバルディフィエメが舞台だった。

 複合界の先頭を走り続けた第一人者は、今季限りでの引退を決めている。元フリースタイルスキー女子五輪代表の妻・由梨恵さん(37)と二人三脚で歩み、苦戦が続いたこの4年間は激励に背中を押された。

 今、渡部が頭に思い浮かべるのは徒然草の一節。「花は盛りに、月は隈(くま)なきをのみ見るものかは」。昨季途中、偶然、読書用タブレットのおすすめに表示された現代語訳を読んだ。「満開の桜や満月はその瞬間だけでなく、全てを通してこそ本当の美しさや趣を感じられる」。自身の競技人生に重ね、五輪用ヘルメットも徒然草をモチーフにした。

 W杯では21年3月を最後に個人の表彰台がなく、厳しい戦いになることは承知の上。「季節外れの満開の桜を咲かせたい」。集大成の祭典に全てをぶつける。

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