【元横綱・稀勢の里コラム】絶対王者不在のスーパーボウル QBの出来が最大のポイントに

[ 2026年2月3日 07:00 ]

スーパーボウルが行われるリーバイススタジアム(AP)
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 冬季五輪の開幕が迫る中、全米が、いや全世界が注目するスーパーボウルの季節がやってきました。60回目を迎える今年は、2月8日(現地時間)にカリフォルニア州サンタクララのリーバイス・スタジアムで開催されます。

 毎年楽しみにしているビッグイベントですが、今年はレギュラーシーズンからまさかの展開。3年連続でスーパーボウルに出場していた絶対王者のチーフスが大不振で、11季ぶりにプレーオフ進出を逃しました。圧倒的な攻撃力をけん引するQBマホームズ、人気歌手テイラー・スウィフトの恋人、TEケルシーらタレントぞろいですが、故障者も多かったとはいえ何か歯車が合わなかったですね。“金属疲労”だったのか、マンネリ化したのか、新しい風が吹いてこなかった印象です。

 勝ち上がってきたのはニューイングランド・ペイトリオッツとシアトル・シーホークス。この組み合わせを開幕前に予想した人はいたのでしょうか。両軍は11年前の49回大会で対戦。その時はシーホークスが最終盤で逆転を狙ったパスがインターセプトされ連覇を断たれた因縁がありました。

 ペイトリオッツは7年ぶりで最多12回目の出場。黄金期を支えたブレイディは引退し、QBドレイク・メイが司令塔を務めます。若干23歳ですが攻めのリズムもいいし、ファンタジーなプレーはないものの安定感はありました。スーパーボウル史上最多7度目の制覇は彼の双肩にかかっています。

 11年前のリベンジを狙うシーホークスは守備の良さが光ります。けん引するQBサム・ダーノルドはイメージが変わってきましたね。チームにマッチしていたのか、すごい選手になりました。いろんなチームを渡り歩いた28歳の苦労人。個人的にはこういう選手に感情移入してしまいます。

 甲乙つけがたい対戦。予想は難しいですけど、QBの出来がポイントになると思われます。守備の良さも見逃せないですが最後は司令塔対決が勝敗を分けそうです。熟知したベテランとイケイケの新鋭のマッチアップ。そこに注目しています。

 アメフトは日本ではもうひとつ浸透はしていませんが、はまる人も多い競技と思っています。ルールは単純ですし、全てのアスリートの要素が詰まった競技。体力だけでも勝てないし、卓越した戦術も必要です。選手個々の動きにはムダがなく、全てのピースが当てはまらないと答えを出せない。まさに究極のスポーツです。日本にいると味わえないでしょうが、米国ではとんでもない熱量を体感できるはずです。他の競技はプレーオフになると5回戦、7回戦となるところがアメフトは勝ち上がりも全て一発勝負。最後の最後で試合が決まることも多くドラマ性にも富んでいます。

 試合だけでなく祭典に華を添える豪華絢爛(けんらん)のハーフタイムショーなど見どころは満載。決戦まで1週間を切りましたが、待ち遠しい日々が続きます。 (元横綱・稀勢の里)

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