大橋悠依 進退懸けたラストチャンス…本命200M個メで決めた!2大会連続五輪「思い描いていた通り」

[ 2024年3月25日 04:44 ]

競泳パリ五輪代表選考会 ( 2024年3月24日    東京アクアティクスセンター )

女子200メートル個人メドレー決勝、パリ五輪代表を決め喜びを噛みしめる大橋悠依(撮影・西尾 大助)
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 21年東京五輪女子個人メドレー2冠の大橋悠依(28=イトマン東進)がパリ五輪切符をつかみ取った。女子200メートル個人メドレー決勝を派遣標準記録を上回る2分9秒17で制覇。大会3日目の女子400メートル個人メドレーで代表権を逃したが、最後のチャンスで底力を発揮した。男子100メートルバタフライ決勝は松元克央(27=ミツウロコ)が1位、水沼尚輝(27=新潟医療福祉大職)が2位で、ともに2大会連続の五輪出場を決めた。

 頬を紅潮させて、大橋が左拳を握った。進退を懸けて挑んだ大一番。第2泳法の背泳ぎでトップに立ち、続く平泳ぎで差を広げた。最後の自由形でもライバルを寄せ付けず、東京五輪後の自己最速タイムをマーク。派遣標準記録を1秒53上回った。「思い描いていた通りのレースができた。長く水泳をできることを幸せに感じる」。東京五輪で2冠を達成した会場で笑顔を取り戻した。

 東京五輪後は心身の負担が大きい400メートル個人メドレーと距離を置いた。石松コーチや東京五輪まで師事した平井コーチらに背中を押され、昨秋に400メートルの練習を再開。距離が半分の200メートルに余裕を持てるようになりタイムも伸びた。大きな泳ぎの感覚を養うためにも400メートルの練習は不可欠。400メートルの代表権は逃したが「やっといてよかった。夏場に向けてもやらないと」と苦笑いした。

 22年に日本競泳女子で初めて肖像権を自主管理するプロスイマーに転向したが、徐々に五輪女王の肩書が重荷になり記録も低迷した。心の整理がつき競技と本気で向き合えてから1年足らず。その間に200メートル個人メドレーの世界のレベルは格段に上がった。

 一時のどん底は脱したが、連覇の壁は高い。「世界は6秒台に突入して7秒台の選手もたくさんいる。パリは集大成。ディフェンディングチャンピオンと思わず、自分の一番いい泳ぎをしたい」。目標は17年に出した2分7秒91の日本記録更新。7年前の自分を超えることに集中する。

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