柳田大輝10秒09で優勝も9秒台に届かず「ふがいない走り。邪念が入った」関東インカレ100メートル

[ 2023年5月12日 15:31 ]

男子1部100メートル決勝を10秒09の好記録で制した柳田(撮影・福永 稔彦)
Photo By スポニチ

 陸上の第102回関東学生対校選手権大会(インカレ)は12日、神奈川県相模原市の相模原ギオンスタジアムなどで第2日の競技が行われ、男子1部100メートル決勝で、柳田大輝(東洋大2年)が3・1メートルの追い風参考ながら10秒09の好記録で優勝した。

 9秒台を狙っていた柳田は「複雑です。(9秒台が)出ると思っていたので。決勝は全体的にふがいない走りだった」と苦笑いを浮かべた。

 午前中の準決勝では0・7メートルの向かい風の中、余裕を持った走りで10秒31をマークし2組3組で決勝進出を決めた。

 決勝は3・1メートルの追い風が吹く中で行われた。柳田はスタートで出遅れた。リアクションタイムは0秒155で8人中6番目だった。

 力強い走りで追い上げ、最後は2位の井上直紀(早大)を0・01秒差でかわしてゴールに飛び込んだ。

 10秒09の記録が表示されると場内からどよめきが起こった。自己ベストの10秒15を大幅に上回る好記録。追い風参考でも10秒10を切るのは自身初。それでも悔しい思いが大きかった。

 「風が良いので9秒台で走ろうと考えすぎて、邪念というか、いらないものが頭の中に入った。スタートで出遅れたのが全て。スピードに体が追いつかなかったというか、力を出す方向がバラバラになり、前方向に進める力を発揮できなかた」と唇をかんだ。

 昨年の世界選手権で男子400メートルのアンカーを務めた柳田。4月29日の織田記念国際では男子100メートル決勝を10秒25で制し、東洋大の先輩である桐生祥秀に先着して注目を集めた。8月の世界選手権(ブダペスト)には個人種目での出場を目指している。

 日本人では過去に桐生(9秒98)、サニブラウン・ハキーム(9秒97がベストで9秒台は合計3回)、小池祐貴(9秒98)、山縣亮太(9秒95)の4人が9秒台をマークしている。

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2023年5月12日のニュース