RKB×三井松島レディース今日開幕!今年から特別協賛「三井松島HD」吉岡社長の思い

[ 2023年5月12日 05:00 ]

クラブを手にポーズを決める三井松島HDの吉岡社長
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 RKB×三井松島レディースはきょう12日から3日間、福岡市東区の福岡カンツリー倶楽部和白コースで開催される。今大会から新たに特別協賛についたのは福岡市中央区に本社を置く、三井松島ホールディングス株式会社。吉岡泰士社長(53)に経緯と大会開催にかける思いを聞いた。

 2000年から開催されているRKB毎日放送主催の女子プロゴルフトーナメント。23年は新たに石炭事業を主軸とする三井松島ホールディングスが、特別協賛する。後押しするに至ったのは同社が創業110周年を迎え、会社としても大きな転換期を迎えたからだった。
 
 「シドニーで石炭掘って、現地で税金を払っている。最初は(福岡への)地域貢献ということを考えました」と吉岡社長は言う。
 
 ただ、すぐにそれだけではないと気づいた。「これはいい投資の機会になる」。創業から続いた石炭事業は脱炭素社会の到来を見据え、今年9月で幕引きとなる。収益の9割を占めたものが消え、今後は国内事業にシフトしていく。いわゆる節目の年だ。
 
 「国内の会社を10年間で9社買収しました。事業承継を考える経営者層に興味を持っていただける女子プロゴルフのメジャーを、スポンサーさせていただけるのは、意味が大きい」。石炭事業からの大転換へ、同社はストローの製造販売などを行う「日本ストロー」や感熱紙ロールを加工販売する「MOS」などニッチな国内の優良企業を探しては、それらの事業を承継している。
 
 石炭の採掘が終わる今後は買収を「年間2社」ペースへ加速させたい意向もあり、経営者の世代に人気のあるゴルフのスポンサーは渡りに船となった。開幕前に送られるプロアマについても「地元の経営者の方に多くお声がけしました」と福岡を中心として知名度を上げることで、直接、窓口に来てもらえる会社にしていく。
 
 新型コロナウイルスの影響で近年はツアーも制限が多かったが、今月8日には今の「2類相当」から季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行。アフターコロナを象徴するような大会で、期待するのは新星だ。「和白で評判通りスターが勝つのも面白いけど、女王をおびやかすようなニューヒロインが現れ、盛り上げてほしい。最終日18番ホールまで優勝者が分からないデッドヒートで、最後まで盛り上がるとうれしいと思います」。
 
 昨季は3年ぶりの有観客試合となり、1日上限5000人のギャラリーが見守った。そして今年はその上限がなくなる。「コロナ前の状態で観戦ができる最初の週。そこは大いに期待しています」と吉岡社長。期待に胸を膨らませ、大観衆とともに最終日の18番に生まれるであろうドラマを見守るつもりだ。

 ◇吉岡 泰士(よしおか・たいし)1969年(昭44)6月13日生まれ、三重県朝日町出身の53歳。一橋大卒。JPモルガン証券、GCAなどに勤めた後、13年7月に三井松島産業(現三井松島ホールディングス)に入社。経営企画部長、常務執行役員などを経て20年6月から現職。趣味はハンドボール。

 ▽三井松島ホールディングス 1913年(大2)1月に「松島炭鉱」として設立。大島、池島の両炭鉱を開発し、62年には東証第1市場に上場した。73年に会社商号を「松島興産」とし、83年には「三井松島産業」とした。創業100周年だった2013年には日本ストローを買収し、子会社化。18年には持ち株会社体制へと移行し「三井松島ホールディングス」に商号変更。21年度の売上高は465億円、従業員は1427人(22年9月末現在)。

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