67歳倉本昌弘 年長2位で予選通過「戦えるということ」 今ツアーが「最後」の宣言撤回も!?

[ 2023年4月15日 04:40 ]

男子ゴルフツアー関西オープン第2日 ( 2023年4月14日    大阪府泉ケ丘CC=7051ヤード、パー71 )

<関西OP第2日>67歳での予選通過を果たした倉本昌弘は笑顔で18番グリーンに上る(撮影・井垣 忠夫)
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 ツアー通算30勝の“レジェンド”倉本昌弘(67=フリー)が、2バーディー、ボギーなしの69をマークし、通算2アンダーの39位で、13年のカシオ・ワールドオープン以来10年ぶりに予選通過を決めた。67歳での予選通過は杉原輝雄の68歳(06年つるやオープン)に次ぐツアー史上2番目の年長記録。尾崎将司の66歳(13年つるやオープン)を上回った。永野竜太郎(34=フリー)が68で回り通算10アンダーで首位を守った。

 67歳でもレギュラーツアーで戦える。倉本は結果で証明した。

 482ヤードと距離があり、フェアウエーが狭い最高難度の1番パー4では、残り230ヤードから3Wを選択。グリーン手前のエッジに置くと、「狙い通り」パーを拾った。1Wの飛距離は2日間平均246ヤードで出場150人の最下位。第2日はパット数25に抑え、1パット以下でのパーは8ホール。随所に技を見せつけ、39位で予選通過。「予選を通るということは戦えるということ。予選は通りたかった。うれしい」と言葉に力を込めた。

 日本プロゴルフ協会会長を務めた14年から8年間はレギュラーツアーにはほとんど出なかった。昨年3月に退任し「ゴルフだけのオフでペースを保てるようになった」とゴルフに使える時間が増えたことで、本来の調子を取り戻した。

 若手の台頭が目覚ましいゴルフ界。永久シードを持つプロ43年目のベテランは「今年で(レギュラーツアーを)最後にしようと思っている。1つの席があるからやり続けるっていうのは僕の信念とは違う」と世代交代を見据える。しかし、今大会の予選通過で「気持ちが変わるかも分かりませんけど…」と言っておどけた。

 最年長予選通過は、杉原輝雄が06年つるやオープンで記録した68歳311日。「あの頃のコースと今のコースは全然違う。あの頃のコースだったら僕もエージシュートできるかな」と豪快に笑う。昭和、平成を渡り歩いてきた名選手。令和でもいぶし銀のプレーは健在だった。

 ◇倉本 昌弘(くらもと・まさひろ)1955年(昭30)9月9日生まれ、広島県出身の67歳。10歳でゴルフを始め、81年にプロ転向。翌年に日本プロで初出場初優勝。92年にプロとしてツアー25勝目に到達し永久シード入り。93年は米ツアー中心にプレーした。00年に心臓弁膜症の手術を受けて翌年復帰。03年のアコムインターナショナルで通算30勝目を挙げた。1メートル64、66キロ。

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