芹澤信雄&林菜乃子ステップアップレッスン② スイングプレーンを身につける

[ 2023年1月27日 12:00 ]

芹澤信雄&林菜乃子ステップアップレッスン② スイングプレーンを身につける
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 ドライバーショットの成功率を高めたいというアベレージゴルファーは少なくありません。芹澤信雄プロによれば、ボールを打つよりも、まずは自分に適したスイングプレーンを身につけることがナイスショットにつながる最短ルートだと言います。そのためには素振りをしっかりと行うべきとのこと。地味かもしれませんが、それが一番の近道と信じ、取り組んでみましょう。今回もチームセリザワの期待の若手・林菜乃子プロがパートナーを務めます。 動画で見る・芹澤信雄&林菜乃子ステップアップレッスン②

 芹澤 林プロはドライバーショットのときにどんなことを意識しているの?

 林 やっぱりスイングプレーンに沿ってクラブを振ることです。

 芹澤 スイングプレーンといっても、人それぞれであり、女子プロは自分に合ったスイングプレーンでクラブを振っているから、体が大きくなくても飛距離を稼げるんだよね。アベレージゴルファーにもまずは自分に合ったスイングプレーンを身につけてほしい。そのために最も効果的な練習は素振りなんだけど、嫌いな人が結構多い。

 林 皆さん、ボールを打ちたがりますからね。

 芹澤 自分に合っていないスイングプレーンだとクラブを振ったときにインパクトの手前で音がすることが多い。ところが、正しいスイングプレーンで振ると、フォロースルーでビュンと言う音が鳴り、フィニッシュでバランスよく立てるんだよね。

 林 右足に体重が残ったりもします。

 芹澤 そうだね。バックスイングで必要な力は10のうち3、いや2で十分なので、残りの8をフォロースルーで出してほしい。

 林 2と8の配分ですね。こんな感じですか?

 芹澤 完璧です。アベレージゴルファーもその素振りができれば、ドライバーの飛距離は10ヤード伸びるでしょう。次に、右手1本でクラブを持ったら、そのままトップ・オブ・スイングまで上げてみようか。

 林 ここですか?

 芹澤 その位置が林プロにとって一番力が入るポジションになる。そこよりも無理に高く上げたり、後ろに上げても力が入りにくいはず。そのことを意識しながら、右手1本でしっかりとフィニッシュまでスイングしてみよう。今振ったときのスイングプレーンが林プロにとって正しいプレーン。右手1本で振ると余計な力が入らないので、今みたいにしっかりと振れる。こういう素振りもすごく大事と考えてほしい。

 林 調子が悪くなったときにも有効ですね。

 芹澤 そうだね。さらに右腕1本でバックスイングしたときに、一度動きを止めて、左手をクラブに添えると、理想のトップ・オブ・スイングの形になる。その位置を把握したら、フォロースルーで音を鳴らすこと、フィニッシュで止まることを意識しながら素振りを行うとスイングプレーンの完成になる。

 林 よくフィニッシュの後、反動でクラブを胸の前まで持ってくる人がいますが?

 芹澤 それは全く問題ないかな。バランスが取れてないとできない動きだからね。あとお勧めなのは、素振り用のバットなどの練習器具を利用すること。ラウンド前のウオーミングアップにも使えるメリットもある。ポイントは通常の素振りと同じようにダウンスイングで力を入れないこと。すぐにバランスを崩すからね。バックスイングでは上体を十分に捻転し、フォロースルーで音が鳴るように意識しながらリズム良く振ってみよう。

 (取材協力・チームセリザワゴルフアカデミー)

 ◆芹澤 信雄(せりざわ・のぶお)1959年(昭34)11月10日、静岡県御殿場市生まれの63歳。公式戦の96年日本マッチプレーなどツアー通算5勝。指導者として高い評価を受け太平洋クラブ御殿場コース内で「チームセリザワゴルフアカデミー」を運営。門下生に藤田寛之、宮本勝昌、西山ゆかり、林菜乃子らがいる。2022年から日本プロゴルフ協会の副会長も務める。TSI所属。

◆林 菜乃子(はやし・なのこ)1997年(平8)5月17日生まれ、神奈川県出身の25歳。6歳でゴルフを始めクラーク記念国際高3年時に神奈川県アマ、関東高校選手権4位。18年プロテスト合格。20~21年に6試合でベスト10に入りメルセデス・ランキングで52位と飛躍。昨季は同ランク57位。ツアー自己最高位は6位。ユピテル所属。

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