美夢有 修正力で首位発進 今大会で決める!最年少年間女王 大一番でも「リズムだけを意識」

[ 2022年11月12日 04:44 ]

女子ゴルフツアー 伊藤園レディース第1日 ( 2022年11月11日    千葉県 グレートアイランドC=6741ヤード、パー72 )

16番、セカンドショットを放つ山下美夢有(撮影・西尾 大助)
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 年間女王に王手をかけているメルセデス・ランキング1位の山下美夢有(21=加賀電子)が6バーディー、ボギーなしの66をマークし、6アンダーで単独首位発進した。2打差4位には同ランク2位の西郷真央(21=島津製作所)が続いている。山下が優勝して西郷が単独4位以下となった場合、今大会で初の女王戴冠が決まる。

 女王に王手をかけて迎えた大一番でも、山下は変わらぬ強さを見せた。前半の6ホール目のこと。「若干リズムが速くなっているかな」と、ほんのわずかなスイングリズムのズレに気がついた。この感度の高さが、66の好スコアにつながる。

 「前半はショットのブレがあったけど、その中でしっかりリカバリーができた。後半はリズムを意識して回った。3日間大会でなかなか初日に伸ばせない課題があったけど、久しぶりに伸ばせた」

 これまで緊張すると、リズムが速くなる傾向があったという。そこで、「リズムだけを意識」。いずれもパー4の10番で第2打を1・5メートルに寄せ、続く11番では30センチにピタリとつけた。ラウンド中に本来のスイングリズムに修正し、バックナインで4つ伸ばしてリーダーボードを駆け上がった。

 前週のTOTOジャパンクラシックでは3位から出た最終日に72と伸ばせず5位に終わった。34パットとグリーン上で苦戦し、「合わせたパットが多かった」と反省。打ち切る意識を持ち、「久しぶりにパットも入った」と早速結果につなげた。技術面だけでなく、精神面もリフレッシュ。月曜日には地元・大阪の御堂筋で買い物をした。「コスメが好きなので、リップとかを買いに。そんなに(多く)は買っていないですけど(笑い)」と、21歳らしい一面ものぞかせた。

 そして臨んだ、ツアーNo・1タイトルの女王戴冠が懸かる一戦。出遅れが許されない3日間大会で完全優勝した9月のミヤギテレビ杯ダンロップ女子以来の首位発進だ。「伸ばし合いの戦いになると思うので、しっかりマネジメントしてアンダーパーで回れたら」と第2日を見据えた山下。また一歩、女王へと近づいた。

 ▽メルセデス・ランキング 大会での順位をポイントに換算し、年間を通じての活躍を評価するランキング。3日間大会の1位は200ポイント、4日間大会は1位300ポイント、国内メジャーの1位は400ポイントなど配分が分かれている。今季からメルセデスランク1位に与えられる年間最優秀選手賞がツアーNo・1タイトルとなった。山下美夢有が今週決めれば21歳103日での女王戴冠となり、07年賞金女王の上田桃子の21歳156日を抜いて最年少となる。

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