18歳 桜井心那 プロ最年少&日本人最速V見えた キャディーの兄と「一打一打相談しながら」

[ 2022年8月7日 04:30 ]

女子ゴルフツアー 北海道meijiカップ第2日 ( 2022年8月6日    北海道 札幌国際GC島松C=6557ヤード、パー72 )

2番でティーショットを放つ桜井心那
Photo By 共同

 ルーキーの桜井心那(ここな、18=フリー)が、プロ最年少となるツアー初優勝へ絶好の位置につけた。2打差の4位で出て、70の通算4アンダーまでスコアを伸ばし、7日の最終日に最終組で回ることになった。ベテランの上田桃子(36=ZOZO)と鈴木愛(28=セールスフォース)が通算5アンダーで首位を並走。優勝争いはトップから3打差以内に13人がひしめく混戦となっている。

 スタート前から緊張感に襲われ、朝食がなかなか喉を通らなかった。今大会がツアー2戦目の桜井は序盤、「ふわふわしていた」と3番でグリーン手前の花道からピンまで25ヤードの3打目の寄せを5メートルもショートしボギーを叩く。「ギャラリーも昨日より多くて7番までずっと落ち着かなかった」。そんな時に支えになったのが、キャディーバックを担いでいた中大ゴルフ部の兄・豪さん(19)だった。「風も強いしグリーンも難しいので距離や番手の相談もそうですけど、どこに落としたら駄目とか、つけたら良いとか。一打一打相談しながらやっていました」

 兄との二人三脚でリズムをつかむと最終18番では「(優勝争いは)良い経験。バーディーは取れる時に取っておいた方が良い」と背中を押され、3メートルのバーディーパットを沈めて首位に1打差に詰め寄った。

 今春、長崎日大高を卒業したばかりのルーキー。武器は平均飛距離240ヤードのドライバーショットと言い、ショットの精度も高い。主戦場としている下部のステップアップツアーではパーオン率72・22%のランク1位で6月のECCレディースでは初優勝を飾り、賞金ランク1位と好調をキープしている。

 最終日は鈴木、上田の実力者2人と最終組で回る。逆転Vを果たせば18歳175日でのプロ最年少となり、デビュー2戦目での優勝は笹生優花と並ぶ日本人最速となる。「こんな順位にいることが信じられなくて、心の準備ができていないですけど、順位を気にせず一打一打に集中してやりたいです」。主催者推薦で出場した無欲の新人が、大きな仕事をやってのけるか。

 【桜井が目指す主な記録】
☆ツアー出場最短V 1位はアン・ソンジュの1試合目(22歳188日)で2位が馮珊珊(フォンシャンシャン)(22歳2日)と笹生優花(19歳57日)で2試合目。桜井が優勝すれば笹生と並び日本人最速。

 ☆最年少優勝 1位は勝みなみ(15歳293日)、2位はキム・ヒョージュ(16歳332日)、3位は畑岡奈紗(17歳263日)、4位は宮里藍(18歳101日)。4人はいずれもアマチュア時代に優勝。桜井が優勝すればプロ最年少となる。

 ☆主催者推薦出場での初優勝者 90年大王製紙エリエール女子オープンの村井真由美、92年安比高原レディースの肥後かおり、98年カトキチ・クイーンズの上田珠代。桜井が優勝すれば4人目。

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