【世界陸上】田中希実、前日もレース後も涙 結果に対する「恐怖があったんじゃないか」

[ 2022年7月24日 11:20 ]

陸上・世界選手権第9日 ( 2022年7月23日    米オレゴン州ユージン )

女子5000メートル決勝の田中希実(ロイター)

 女子5000メートル決勝が行われ、田中希実(22=豊田自動織機)は今大会ラストとなる5レース目に臨み、15分19秒35の12位で日本勢として25年ぶりの入賞はならなかった。

 「食らいついていけなくて、スタミナのなさを痛感した」前回の19年ドーハ大会では14位だった5000メートル。予選では15分0秒21の今季自己ベスト記録を出していた。この日は3000メートル手前で集団から遅れる苦しい展開となったが、死力を尽くしてゴールまで懸命に駆けた。

 レース後、取材エリアに現れた田中は涙を流した。

 「昨日から何の涙か分からない涙が出てきて、自分でも答えが分からないけど…。せっかくの世界陸上。これまでは経験だけじゃなく収穫を得られていたけど、今回は目に見えた結果がついてこないまま終わるんじゃないかという恐怖があったんじゃないかと思う」

 今大会は800メートル、1500メートル、5000メートルと合わせて個人3種目にエントリー。日本人では初めて1大会個人3種目出場で15日(日本時間16日)の1500メートル予選を皮切りに、16日(同17日)に1500メートル準決勝(決勝進出ならず)、20日(同21日)に5000メートル予選(決勝進出)、21日(同22日)に800メートル予選(準決勝進出ならず)を走っていた。

 「今までは調子が悪かったり緊張したりして泣くことはたくさんあったけど、自分の力が出し切れるか分からなくて涙が出てきたのは初めてです」。そう振り返り、涙をぬぐった。 

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