カヌースプリント女子日本代表「パリで戦えるようになりたい」加古川から世界へ

[ 2022年5月19日 19:10 ]

カヌースプリント女子の日本代表と強化指定の選手たち。左から3人目が桐明、4人目が浦田
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 カヌースプリント女子日本代表が19日、合宿中の兵庫・加古川市で練習を行った。

 26日から始まるW杯ポーランド大会に向けて、4月25日から約1カ月間におよぶ合宿をスタートした。順調に調整を重ねており、この日も午前8時前から加古川で水上トレーニングを実施。出国間近とあって既に合宿を離れている選手もいる中、W杯に出場する桐明輝子(25)や浦田樹里(22)らが調整した。

 東京五輪でカナディアンペア14位だった桐明。充実感とともに悔しさを味わった自国開催の大舞台で早くも3年後へのスイッチが入ったようで「(東京五輪で)シングルスの決勝でライバル選手が出ているのを見て“次は自分が”と思った。パリで戦えるようになりたい」と目標を語った。

 オープンの国際大会でまだ実績のない浦田も「五輪でメダルというのが、カヌーを始めた頃からの夢だった。出るだけじゃなく、結果を残すことで五輪というものが形になる」という。2年後などを見据えながら、今季はW杯を含め、8月にカナダで開催される世界選手権などで女子日本代表は世界と勝負していくことになる。

 コーチを担う尾野藤直樹氏は、今回のW杯に向けて「東京五輪が終わって再スタートを切った中で、新たにシニアの大会に出る選手には世界のレベルを知ってほしい」と語る。「体力面などを考えても若い選手が勝つのは難しい競技」とした上で「W杯で今の自己ベストを更新してほしい。焦ることなく、課題などを感じてほしい」と長期的な視野で見ている。

 東京五輪から大幅にメンバーが入れ替わった今合宿。一昨年から日本代表は加古川で長期のトレーニングなどを行うようになっており、宿舎と練習場所が近いこと、また新型コロナ対策や利便性の良さなどが高く評価されている。「地域の方々からのサポートも厚いし、良い環境で練習をさせてもらえている」と声をそろえた桐明と浦田。加古川から世界へと旅立ち、現在の力を見極める。

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2022年5月19日のニュース