埼玉 14連勝導いた方程式「HMV」、21日開幕リーグワンPOでもFW第1列総取っ換えで初代王者だ

[ 2022年5月18日 05:30 ]

埼玉の勝利の方程式「HMV」。左から堀江、ヴァル、ミラー
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 ラグビーリーグワン1部のレギュラーシーズン上位4チームで争うプレーオフ(PO)は、21日に幕を開ける。準決勝はレギュラーシーズン1位の東京SG(旧サントリー)が同4位のBL東京(旧東芝)と、同2位の埼玉(旧パナソニック)が同3位の東京ベイ(旧クボタ)と激突。昨季までのトップリーグ(TL)から刷新された新リーグで、初代チャンピオンを狙う。

 埼玉には勝利の方程式「HMV」がある。試合後半から登場するフッカー堀江翔太(36)、プロップのクレイグ・ミラー(31)とヴァルアサエリ愛(33)だ。今夏の日本代表候補にも選出された第1列3人がレギュラーシーズン14連勝を支えた。

 今季、実施14試合中、3人そろって後半から途中出場したのは9試合。うち5試合が同点からの勝ち越し、もしくはビハインドからの逆転勝利につながっている。同じく日本代表候補のプロップ稲垣啓太、フッカー坂手淳史らに代わっての3人の登場は、武器とするスクラムやブレークダウン(ボール争奪戦)で雰囲気を一変させた。ヴァルは「チームにエナジーを与えるためにスクラムを意識して入っている」と相手に脅威を植え付ける。

 象徴されるのは、PO進出を決めた第14節の横浜(旧キヤノン)戦で、6―17の後半6分に3人を一気に投入。3点差に迫った同15分に相手ボールスクラムで圧力をかけると、ターンオーバーに成功し、味方の逆転トライを演出した。「どのようにチームを立て直すかっていうのが大切」と堀江。日本代表候補が終盤に登場するぜいたくな起用法が強みでもある。

 新型コロナウイルスの影響で開幕節から2戦連続不戦敗だったが、第3節以降は破竹の14連勝。PO出場チームに対しても、実施試合では全勝している。だが、堀江は警戒を口にする。「戦術も変えてくると思う。どれだけ予測してディフェンスとアタックができるか」。新リーグ初代王者まで、あと2勝。昨季トップリーグ最後の王者は、最強の切り札たちが出番に備えている。

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