19歳学生プロの田中 下部ツアーで逃げ切りV 初出場で戴冠「最後のハーフは苦しくつらくて長かった」

[ 2022年4月23日 05:30 ]

男子ゴルフ ABEMAツアー「i Golf Shaper Challenge in 筑紫ケ丘」最終日 ( 2022年4月22日    福岡県那珂川市 筑紫ケ丘GC=7101ヤード、パー72 )

<i Golf Challenge in 筑紫ケ丘最終日>下部ツアー初参戦で初優勝し、カップを手に笑顔の田中
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 19歳で学生プロの田中裕基(ひろき、19=日本ウエルネススポーツ大2年)が苦しみながらも3バーディー、3ボギーの72で踏ん張り、初日からの首位を守って通算10アンダーで逃げ切り、下部ツアー初出場初優勝を決めた。アマチュア優勝を狙った日大3年の出利葉(いでりは)太一郎(20)は70で回り8アンダーの5位に終わった。

 首位で出た19歳の現役大学生プロ、田中が重圧と戦いながら逃げ切った。「最後のハーフは苦しくつらくて長かった」。12アンダーまで伸ばして迎えたイン14、15番で連続ボギーを叩き、後続とは1打差。最終18番パー5は第1打を左に曲げ、4オン。だが外せばプレーオフという5メートルのパーパットを「しっかり強く打てれば入る」と念じ、気迫を込めてカップイン。初日にコースレコードタイの64で手にした首位の座を3日間守りきった。

 奈良県生まれ。石川遼にあこがれてプロの道を目指した。大阪・興国高3年の20年PGAプロテストに合格。ルーキーだった昨年は出場機会がなく「地道にショットの精度を磨く練習をした」。6月の奈良県オープンでは初日66で首位発進(最終4位)して自信をつけた。「飛ばないがフェアウエーをキープして第2打でピンに寄せるのが自分の理想」という堅実プレーで優勝賞金270万円に加え、ミズノオープン、KBCオーガスタの出場権も獲得した。「ツアー戦は思い切ってやりたい」と若さをぶつける決意だ。(中島 泉)

《出利葉 アマVならず「最後にショットが乱れてしまった」》
 11番パー5のイーグルで10アンダーに伸ばし、一時は首位に並んだ出利葉は17、18番の連続ボギーで後退した。「最後にショットが乱れてしまった。悔しい」。直前の16番パー4でピンそば1メートルのバーディーパットを外し、単独首位浮上を逃したショックを引きずった格好だ。それでも「田中選手がいいプレーをした。来月、ダイヤモンドカップゴルフでこの経験を生かしたい」と前を向いた。

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2022年4月23日のニュース