無名の19歳レフティー、細野勇策が「62」で首位と2打差に浮上!「このチャンスをものにしたい」

[ 2022年4月23日 05:30 ]

男子ゴルフツアー ISPSハンダ欧州・日本トーナメント第2日 ( 2022年4月22日    茨城県 PGM石岡GC=7071ヤード、パー71 )

通算10アンダーまで伸ばした細野勇策
Photo By スポニチ

 8打差の90位から出た19歳の細野勇策(フリー)が9バーディー、ボギーなしの62で回り通算10アンダー、首位と2打差の9位に浮上した。今月上旬の「ヨーロッパへの道」トーナメントを制し、主催社推薦で出場のレフティーは好調なパットが随所で決まり、優勝争いに加わってきた。2週連続Vを狙う比嘉一貴ら6選手が通算12アンダーで首位に並ぶ大混戦となった。

 キャディーバッグを肩に担ぎながら最終18番に入って来た。「17番まではカートで来てたんですが、充電が切れてしまって。恥ずかしかったです」と笑う姿が初々しい。無名の19歳レフティー、細野が「62」のビッグスコアを叩き出し、5位に浮上した。「きょうになって急にイメージが出た」というパットが随所にさえ渡った。

 心臓に病気を抱え、生後2カ月で手術を受けた。父・誠一さん(55)も兄も野球部の出身。当然、細野も野球を志すはずが、心拍数を上げる練習は難しいとされ、ゴルフを始めた。小学校時代、プールで泳ぐにも、病院の許可が必要だった。今はほぼ完治したが、年に1回は病院に通っている。

 ゴルフ界では少数派のレフティー。「とりあえず目立つのでいいと思います」。とはいえ、ジュニア時代から苦労はつきものだった。左利き用のクラブは少なく、父が女性用を購入し、長さを切って調節した。練習場も左打ちの打席はいつも右端ばかり。フェード球はすぐにネットにぶつかるが「ドローもカットも打てるようになった」と話す。

 高校3年でプロに転向。プロとしてレギュラーツアー出場は前週の関西オープン(予選落ち)に続く2戦目だ。「何とかここでチャンスをものにしたい。将来は米ツアーにも挑戦したい」。62は自己ベスト。1ピン(約2・5メートル)以内のパットは1度も外さなかった。6人が並ぶ首位とは2打差。19歳のレフティーが大混戦の優勝戦線をかき回す。

 ◇細野 勇策(ほその・ゆうさく)2003年(平15)1月9日生まれ、山口県出身の19歳。父の影響で6歳でゴルフを始める。小学6年で全国小学生ゴルフ選手権優勝。高校3年でプロ転向。ドライバーの飛距離は290~300ヤード。好きな選手はメジャー2勝のコリン・モリカワ。1メートル77、74キロ。

 ▼1位・桂川有人 (今季からアイアンを)軽くしたことで振りやすくコントロールできるようになりました。(シャフトを10グラム軽いものに変更。力みが消え、63で首位浮上)

 ▼1位・星野陸也 前半の難しいホールでバーディーが取れて流れに乗れた。伸ばし合いまくってますね。優勝スコアは最低でも20アンダー、23アンダーまでいくのでは。(64をマークして首位浮上)

 ▼123位・石川遼 アイアンの方向性、距離感があってこないとスコアにはつながってこない。スイング的には収穫もありますが、まだまだと感じています。(無念の予選落ち)

続きを表示

2022年4月23日のニュース