井戸木鴻樹&新井貴浩のゴルフ化学変化② 1Wの飛距離アップ

[ 2022年4月15日 12:00 ]

井戸木鴻樹&新井貴浩のゴルフ化学変化② 1Wの飛距離アップ
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 ベストスコアが87でも飛距離はシングル級の新井貴浩氏(本紙評論家)には関係ありませんが、今回は1Wの飛距離アップがテーマです。できるだけ左右への曲がりを抑えつつ、今よりも10ヤードほど飛距離を伸ばすヒントを井戸木鴻樹プロが紹介します。飛距離が伸びれば、セカンドショットではより短いクラブでグリーンを狙える分、とらえる確率が高くなるのは必定。ぜひともスコアアップに役立てましょう!進行役はティーチングプロのジミー常住氏が務めます。 動画で見る・井戸木鴻樹&新井貴浩のゴルフ化学変化②

 常住 今回はドライバーショットを遠くへ飛ばす極意を教えて下さい。

 井戸木 その前に1つ言っておきますが、飛ばそうとしたら誰もが曲がることを頭の中に入れておきましょう。

 常住 曲がるリスクを覚悟しておけということですね。

 新井 そこは野球と同じです。飛ばしたいときはポイントを前に置きますが、その分、変化球に手を出してしまうリスクがありますからね。

 井戸木 なるほど、確かにそうですね。そこを分かっていれば問題ありません。私が飛ばすときに行っているのは、体重移動をしっかりと行うことです。 バックスイングでは右足太腿の内側で体重を受け止め、ダウンスイングからフォロースルーにかけては左足太腿の内側で体重を受け止めます。このフットワークを使えるようになれば、自然と飛距離は伸びていきます。

 常住 その際の注意点はありますか?

 井戸木 曲がりを覚悟すると言っても、最低限には抑えたいので、スイング中はスタンス幅よりも外側に体をはみ出さないようにしましょう。バックスイングでは右足よりも内側で、フォロースルーからフィニッシュにかけては左足よりも内側で体を動かします。この範囲内であれば、バックスイングで頭が右に動いても大丈夫ですし、ダウンスイング以降で頭が左に動いても構いません。自分が筒の中に入っているとイメージし、その中でスイングを行います。

 常住 アベレージゴルファーにお勧めのドリルはありますか?

 井戸木 重いものと軽いものを交互に振るとヘッドスピードが上がります。まず、練習器具で重いクラブがあるので、それをゆっくりと10回ほど振ってみましょう。フィニッシュまでしっかりと振り切ったら、アドレスに戻ってもう一度振ります。10回ぐらい振ったら、次にクラブなら何でもいいので、逆さに持った状態で素振りを行います。これはフィニッシュからそのままトップ・オブ・スイングまで戻してくる感じです。やはり10回ほど振りましょう。両方行って1セットです。数セット行うことで、飛ばしに必要なパワーとスピードが身につきます。

 新井 クラブを逆さに持っての素振りですが、自分が振ると〝ビューン〟という音が鳴りますが、井戸木プロは〝ビュン〟という力強い音が鳴りますね。

 井戸木 おそらく、新井さんはトップ・オブ・スイングから力を入れているのかもしれません。私はもっとボールに近くなってから力を入れ始めています。そのほうがヘッドスピードじゃ上がりますからね。

 新井 なるほど。インパクトではなく、フォロースルーでスピードがMAXになるイメージですね。

 井戸木 もしくは、ダウンスイングの切り返しで左足を踏み込む力を少し強くしてあげると、ヘッドスピードがアップしますよ。

 (取材協力=兵庫・小野東洋ゴルフ倶楽部)


 ◆井戸木 鴻樹(いどき・こうき)1961年(昭36)11月2日生まれ、大阪府出身の60歳。豊川中(茨木市)3年時に日本ジュニア優勝。中学卒業後に研修生となり82年プロテスト合格。93年新潟オープンなどツアー2勝。ショットの精度に定評があり、01年以降7度フェアウエーキープ率1位となる。〝元祖日本一曲がらない男〟。13年全米プロシニア選手権で優勝し、日本男子初のメジャー覇者に輝く。

 ◆新井 貴浩(あらい・たかひろ)1977年(昭52)1月30日生まれ、広島市出身の45歳。広島工高―駒大を経て98年ドラフト6位で広島入団。05年に43本塁打で本塁打王。08年阪神移籍。11年に93打点で打点王。15年広島復帰。16年に通算2000本安打、通算300本塁打をマークしリーグVに貢献。MVPに輝く。日本代表の侍JAPANでも活躍。18年引退後にゴルフを始めベストスコアは87。

 ◆ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の40歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。

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