新谷 マラソンと決別宣言も一転「もう一回、日本記録に向けて挑戦」、世界陸上日本代表選出

[ 2022年3月30日 05:30 ]

新谷仁美
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 日本陸連は29日、今年7月の世界選手権(米オレゴン州)マラソン代表の男女各3選手を発表し、6日の東京マラソンで日本人2位となる7位に入った新谷仁美(34=積水化学)が選ばれた。一度はマラソンから撤退を示唆したが、本人が翻意したこともあり、代表に名を連ねた。

 一度は42.195キロとの決別を宣言していた新谷が、日本代表に名を連ねた。東京マラソン後に「もう嫌、二度と走りたくない」と話してから約3週間。世界陸上への出場意思を本人から書面で受け取った日本陸連は、メンバーに選出した。山崎一彦強化委員長は「非常にスピードのある選手。期待しています」と語った。

 女子1万メートルとハーフマラソンの日本記録を持つ34歳は、東京で13年ぶりのマラソン挑戦。自己ベストの2時間21分17秒で日本人2位となった。直後は「マラソンの魅力が分からない。走る人の気持ちが理解できない」と語ったが、翻意。28日には横田真人コーチが代表を務めるチームのYouTubeチャンネルでミーティングの様子が公開され、現在の思いを明かしていた。

 「マラソンは不向きなのかなと思っていたけど…。私の中で、4つの日本記録を出すことへ強い思いがある。その覚悟を持たないといけないと思った時に、もう一度、走るべきだなと。もう一回、マラソンの日本記録に向けて挑戦したい」

 世界陸上の3枠目は安藤友香(ワコール)と争う形となったが、中長距離・マラソンシニアディレクターを務める高岡寿成氏は「(選考大会の)タイムが安藤さんより1分5秒上回っていることを評価した」と説明した。“らしい”変わり身は吉と出るか?今夏は注目のレースとなる。

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2022年3月30日のニュース