母国に届け!ウクライナ初の大相撲力士、春場所白星発進 館内で大きな拍手

[ 2022年3月14日 14:24 ]

ウクライナ初の大相撲力士・獅司
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 ウクライナ初の大相撲力士で西幕下17枚目の獅司(しし、25)=本名・ソコロスキー・セルギイ、入間川部屋=が14日、大阪市浪速区のエディオンアリーナ大阪で開催中の春場所2日目に今場所最初の取組に臨んだ。

 この日は東幕下17枚目の豊翔(境川部屋)と対戦。気合十分の獅司は立ち合いで2度つっかけ、3度目で成立。相手にもぐり込まれ、横に向かされたが、左上手で豪快に投げ捨てた。母国はロシアの侵攻を受けるなど世界的にも注目されている。しこ名を呼び上げられた際にも館内のファンから拍手が飛び、「ウクライナ出身」と紹介されさらに大きな拍手。勝利の後には拍手もさらに大きくなった。取組後のリモート取材には応じなかった。

 獅司は1997年1月16日、ウクライナのザポリージャ州メリトポリ市で生まれ、5歳からレスリングを始めたが15歳から相撲に取り組んだ。アマ時代は世界ジュニア選手権で3大会連続で重量級3位、2016年(モンゴル)の世界相撲選手権でも重量級で3位となるなど実績を収めた。2018年に来日し、外国人枠があった入間川部屋に入門し20年春場所で初土俵。1メートル90を超える恵まれた体を生かし、デビューから7場所連続で勝ち越し一気に幕下上位にまで上り詰めた。自己最高位の東幕下8枚目だった昨年秋場所で途中休場し初の負け越しを経験。その後2場所連続で勝ち越し、今場所は幕下17枚目で迎えている。

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