日本航空が春高バレー初制覇 0―2から総体王者・鎮西にミラクル大逆転 コロナ禍乗り越え

[ 2022年1月9日 15:17 ]

バレーボール全日本高校選手権最終日 ( 2022年1月9日    東京体育館 )

 男子決勝が行われ、日本航空(山梨)がフルセットの末に鎮西(熊本)を3―2で撃破し、初優勝を成し遂げた。0―2と絶体絶命の状況から、第3セットを25―23でもぎ取り、第4、5セットも25―19、15―11で奪い、ミラクル大逆転劇を演じた。山梨県勢でも初となる優勝が決まり、胴上げで3度舞った月岡裕二監督は「まだ実感がない。最後の最後まで成長が見えて感無量です」と語った。

 2年生エース桝本を擁する全国総体王者の鎮西との打ち合いにも負けず、栄光を手にした。劣勢の時には指揮官が「(決勝は)自分たちに与えられた時間。もう3セットやろうよ」と奮起を促した。前嶋悠仁主将(3年)も「打ち負けるなという気持ちだった。打ち抜いてやろうと思った」と振り返った。

 昨夏のインターハイ予選前日に、校内でクラスターが発生したため大会を辞退。チームは目標を失いかけたが、前嶋主将が「絶対に春高でやってやる」と語るように、切り替えてここまで来た。

 ワクチン接種後の8~9月には、清風(大阪)や習志野(千葉)、星城(名古屋)など全国の強豪校を体育館に呼び、2カ月で200セットほど地獄の実戦練習を繰り返した。例年の4倍におよぶ実戦をこなして全国での立ち位置を知り、最大の武器である粘り強いレシーブを磨き上げた。指揮官は「インターハイを辞退しても諦めずに前を向いたのが、この試合につながった」と選手たちを労った。

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2022年1月9日のニュース