明大が昨年度王者の天理大にリベンジ「最高のストーリーに」快勝の裏に“神鳥マジック”

[ 2021年12月18日 21:19 ]

ラグビー全国大学選手権4回戦   明大27―17天理大 ( 2021年12月18日    大阪・花園ラグビー場 )

<明大・天理大> 後半17分、認定トライを決め喜ぶ明大フィフティーン(撮影・後藤 大輝)
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 3季ぶり14度目の頂点を目指す明大が昨年度覇者の天理大を27―17で破り、26日の準々決勝進出を決めた。昨年度の準決勝では15―41で完敗したが、この日はスクラムで認定トライを奪うなどリベンジに成功。準々決勝では対抗戦で敗れた早大と対戦する。

 約1年前の対戦ではセットプレーや接点で圧倒され、完敗していた明大。この日は序盤から代名詞のスクラムを制圧すると、見せ場は後半17分だ。ゴール前でペナルティーを獲得すると、SH飯沼蓮主将(4年)はスクラムを選択。するとFW8人はヒットから相手に圧を掛け、ボールインとともに前へ。主審の手が上がり、認定トライが認められた。

 「(認定トライは)初めてで、凄くうれしかった。FWから流れを作る上で、一番大きなこと」と右プロップ大賀(3年)は満面の笑み。序盤からの優劣を見極め、FW勢の思いを意気に感じて最終的に決断を下した飯沼主将も「FWを信じて選択した。FWのおかげの勝利」と称賛した。

 認定トライ後は気の緩みから2トライを許し、「隙が出た。優勝するなら隙は見せてはいけない」と猛省した飯沼主将だが、2連敗で終えた対抗戦から、チームは再び上昇気流に乗って来た。その後押しをしたのが、今年度就任した神鳥裕之監督による言葉のマジックだ。飯沼主将が、選手権初戦を前に行われたミーティングでの指揮官の熱い言葉を振り返る。

 「天理大には去年(昨年度)負けて、次(の対戦相手)も対抗戦で負けた早稲田。決勝はおそらく(対抗戦で負けた)帝京が来る。全部リベンジできる。監督は“メイジのためにつくられたトーナメント。険しい道だが、全部勝ったら最高のストーリーになる”と言ってくれた。結構、感極まった」

 負けたら終わりのトーナメント。“神鳥マジック”に乗せられたフィフティーンが、1週間後は宿敵ワセダにリベンジして正月超えを果たす。

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2021年12月18日のニュース