松山が首位キープ 凱旋V王手、マスターズ以来の米ツアー勝利へ勝率66%

[ 2021年10月24日 05:30 ]

米男子ゴルフツアー ZOZOチャンピオンシップ第3日 ( 2021年10月23日    千葉県印西市 アコーディア習志野CC=7041ヤード、パー70 )

8番、芝を舞い上がらせながら2打目を放つ松山(撮影・西川 祐介)
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 マスターズ王者が凱旋Vに王手をかけた。首位で出た松山英樹(29=LEXUS)は4バーディー、2ボギーの68とスコアを伸ばし、通算10アンダーで首位を守った。最終日に逃げ切りを果たせば、4月のマスターズ以来の米ツアー7勝目、16年の三井住友VISA太平洋マスターズ以来の国内Vとなる。1差の2位にキャメロン・トリンゲール(34=米国)が続いている。

 最後に落とし穴が待っていた。2位に3打差をつけて迎えた18番。松山は第1打を左林に曲げてしまった。2打目は隣の9番のフェアウエーに出すだけ。グリーン手前からのアプローチを1・2メートルまで寄せたが、パーパットを外した。同組のトリンゲールに最後にバーディーを決められ1打差に迫られた。

 それでも後半は強い風にあおられながらも、3日連続の60台で首位を堅守。「難しいコンディションの中いいプレーができたと思います。(状態は)昨日と変わらなかったですけど、伸ばせたのは良かった」

 今大会は感染症対策で観客数が5000人に制限されているが、松山効果で連日ほぼ上限のギャラリーが入場した。この日も4913人が集まり、その多くが松山の組に集中。「自分の状態は良くないですけど(声援で)力を出し切れるというか、真っすぐ飛ばさなきゃという気持ちが凄く出ているのでその分安定していると思います」と感謝した。

 大会を主催するPGAツアーの国際部門のC・ハーディ上級副社長も「初日に5歳くらいの男の子がヒデキを、米国の子供たちがタイガーを見るような憧れの目で見ていた。彼はとても存在感のある選手。アジアのゴルファーの模範」とファンの期待に応えようと力を尽くす松山の姿勢を称えた。

 最終日をトップで迎えた試合はマスターズを含め米ツアーでは4戦2勝、日本ツアーも加えれば12戦8勝で勝率は6割6分だ。「そう簡単にはいかないと思いますけど、いいプレーができるように準備したい」とウッズに敗れた2年前のリベンジVへ、静かに燃えている。

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