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IPC会長が東京パラの開催意義強調「コロナ下だからこそ障害者の声に耳を傾けるべき」

[ 2021年8月19日 10:54 ]

 24日に開幕する東京パラリンピックのため来日中の国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドリュー・パーソンズ会長が19日、日本記者クラブ主催のオンライン会見に出席した。「東京や日本における新型コロナウイルスの感染状況が高まっていることは承知している」と語りながらも、8日に閉幕した東京五輪ではコロナ対策規則集の「プレーブックが機能した」と説明。「プレーブックを守り、検査基準を守り、パラリンピックでは関係者の88~90%がワクチンを接種してくる。安全な大会ができると確信している」と開催に自信を見せた。五輪ではプレーブック違反による関係者の処分も複数あり、「決められたルールを厳守するように徹底していきたい。万が一違反があれば、しっかりした措置を取るつもりだ」と約束した。

 パーソンズ会長はパンデミック(世界的流行)下で大会を開催する意義について「コロナ下だからこそ歴史上最も重要なパラリンピックだ。世界的にさまざまなコミュニティーが障害者をコロナから守ることに失敗している。障害者を守るサービスが機能していない。世界は障害者12億人の声に今こそ耳を傾けるべきと思う」と説明。「LGBTQやBLM、#MeTooでは進捗があったが、障害者は取り残されている。だからこそ、この大会は重要で、12億人の人々にとって必要不可欠な大会だ。日本や社会を変えるいい機会と思う」と強調した。

 大会が原則全会場無観客で開催されることに関しては「現在の日本の状況を見れば最善の選択と思う。無観客だが会場は素晴らしく、アスリートの素晴らしいパフォーマンスを通じて世界に大きな変化がもたらされるだろう」と理解を示し、児童や生徒に観戦機会を与える「学校連携プログラム」のみ認められることには「元々大いに賛同していた。実施するなら行き帰りにあらゆる措置を取り、いかに安全に行うかが最優先となる」との見解を示した。また、政情不安により大会参加を断念したアフガニスタンで、女子テコンドー選手が自らの参加意思と支援要請を表明した件に関しては「アフガニスタンのパラリンピック委員会や選手団団長とも連絡を取っているが、現状では安全な形でアスリートを東京へ連れてくる手段が見つからない。連れてくることでリスクが高まる恐れがある」と述べた。

 メディアからは東京五輪開催と感染拡大を関連づける質問も出たが、「五輪開催が原因ではないと思っている。関係者の感染数は非常に低く抑えられ、陽性者はただちに隔離された。警察や自衛隊員の感染も五輪関係者から直接感染された結果とは受け止めていない」と主張。世界的にも感染状況が悪いブラジル在住で「皆さんが感染件数に怒りを覚えるのも理解できる。私もそういう状況を体験してきたからだ。その上で、必ずしも正しくない形で関連づけることは避けたい。日本国内の感染についてIPCが責任を受け止めるものではないと思っている」とジャーナリスト出身らしく反論した。また、選手村での大規模クラスター発生などで大会中止はありえるか、との問いには「感染状況が変われば大会組織委員会、東京都、国と協議することになっている。仮定の状況について話すのは控えたい」と述べるにとどめた。

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