NBAファイナルが猛暑のフェニックスで開幕 地元サンズが先勝 ヤニス復帰もバックス黒星

[ 2021年7月7日 12:36 ]

ファイナル初戦で32得点をマークしたサンズのポール(AP)
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 今季のNBA王者を決める「ファイナル(FINALS)」が6日、最高気温が44度に達したアリゾナ州フェニックスの「フェニックス・サンズ・アリーナ」に1万7000人のファンを集めて開幕。28年ぶりに西地区を制した地元のサンズ(西地区全体2位)がフリースロー(FT)を第1Qの出だしから第4Q残り24・8秒にジェイ・クラウダー(31)が2本目を外すまで25本連続で成功させ、118―105(前半57―49)で東地区の覇者バックス(東地区全体3位)を下して初戦を白星で飾った。

 ファイナル3度目の出場で初優勝を狙うサンズは、NBA16季目で初めてファイナル出場を果たしたクリス・ポール(36)が両軍最多の32得点と9アシストをマーク。東京五輪の米国代表に入っているデビン・ブッカー(24)がFTを10本すべて沈めて27得点を稼げば、2018年のドラフトで全体トップに指名されたセンター、ディアンドレ・エイトン(22)も22得点と19リバウンドを稼いで勝利に貢献した。サンズの今季のフリースロー成功率はリーグ2位の83・4%だったが、ファイナル初戦では96・2%となった。

 両チームは1968年のエクスパンション(球団拡張)で誕生したリーグの“同期生”で、バックスはカリーム・アブドゥルジャバーとオスカー・ロバートソンを擁していた1971年のファイナルでブレッツ(現ウィザーズ)を4勝0敗のスイープで制して初優勝。ファイナルはセルティクスに3勝4敗で敗れた1974年以来、47年ぶり3回目の出場となっていた。

 2018年と19年シーズンでMVPに輝いていたヤニス・アデトクンボ(26)はホークスとの東地区決勝第4戦で左膝を痛め、その後の2試合を欠場。ファイナルでも出場が危ぶまれていたが、この日は35分出場し20得点をマーク。17リバウンドも稼いで今ポストシーズンでは14回目のダブルダブルを達成したが、成功率がレギュラーシーズンの68・5%からプレーオフに入って53・7%にまで低下していたフリースローは12本中5本を外した。東京五輪ではサンズのブッカーとともに米国代表の一員となるクリス・ミドルトン(29)は5本の3点シュートなどで29得点を稼ぎ、ドリュー・ホリデー(31)は10得点、7リバウンド、9アシスト。センターのブルック・ロペス(33)は17得点をマークしたものの、第3Qの終盤ではこの試合最大の20点差をつけられた。

 レギュラーシーズンの成績でサンズ(51勝21敗)がバックス(46勝26敗)と上回っているためにサンズがファイナルでのホーム・アドバンテージを確保。大手ブックメーカー「ウィリアム・ヒル」の優勝オッズでは、アデトクンボ負傷の影響もあってサンズが1・13倍、バックスは5・5倍と一方的な予想になっていた。なおアリゾナ州一帯は記録的な猛暑に見舞われており、8日の第2戦も予想最高気温はこの日と同じ44度(最低は32度)となっている。

 <第1戦のチーム成績>
 ▼FG成功率=サンズ(46・6%)バックス(45・5%)
 ▼3点シュート成功率=サンズ(32・4%、34本中11本)バックス(44・4%、36本中16本)
 ▼FT成功率=サンズ(96・2%)バックス(56・3%)
 ▼リバウンド総数=サンズ(43)バックス(47)
 ▼アシスト総数=サンズ(18)バックス(21)
 ▼スティール総数=サンズ(9)バックス(4)
 ▼ブロックショット総数=サンズ(1)バックス(2)
 ▼ペイント内得点=サンズ(44)バックス(42)
 ▼ターンオーバー回数=サンズ(9)バックス(14)
 ▼反則数=サンズ(14)バックス(18)

 <NBAファイナルの日程と結果>
 ▼第1戦(6日=フェニックス)〇サンズ118―105●バックス
 ▼第2戦(8日=フェニックス)
 ▼第3戦(11日=ミルウォーキー)
 ▼第4戦(14日=ミルウォーキー)
 ▼第5戦(17日=フェニックス)
 ▼第6戦(17日=ミルウォーキー)
 ▼第7戦(20日=フェニックス)
 *日付は現地時間

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