馬術代表3種目9選手が東京五輪へ 馬場馬術でJRA職員コンビ佐渡&北原と林が活躍誓う

[ 2021年7月7日 05:30 ]

馬場馬術五輪代表の(左から)佐渡一毅、林伸伍、北原広之。右端は補欠の高橋正直
Photo By 共同

 東京五輪に臨む馬術代表3種目9選手がこのほど出そろった。馬場馬術は佐渡一毅(36)、北原広之(49)の日本中央競馬会コンビと林伸伍(36=アイリッシュアラン乗馬学校)の布陣で臨む。初の五輪代表となる3人が抱負を語った。また、総合馬術代表は08年北京五輪から4大会連続で代表入りした大岩義明(44=nittoh)ら3人、障害飛越は16年リオ五輪代表の福島大輔(43=STAR HORSES)ら3人が日の丸を背負う。

 初の五輪代表の座をつかんだJRAコンビの声が弾んだ。

 京都出身の佐渡は「まずはひと安心。まだ五輪という実感はないが、これから自覚を持ってトレーニングだったり、普段の生活を過ごしたい」と笑顔で語った。14年からオランダを拠点としており「夏の間は少しだけ帰国したが、基本的にはオランダにいました」と7年間の欧州生活を糧に五輪に挑む。

 東京出身の北原は49歳で悲願を達成し「08年北京五輪でも代表枠が3で、僕は4番目で出られなかった。いい年なんですが、うれしいしホッとしている」と語った。

 2人はJRA職員で馬事公苑所属。同じくJRA所属で今回の総合馬術代表となった戸本一真(38)とあわせ、五輪の馬術競技にJRA職員が出場するのは00年シドニー大会の布施勝氏(総合馬術)以来となる。

 また、16年リオデジャネイロ五輪では補欠だった林は「コロナなど大変な期間が重なったので、まずは選考期間が終わってホッとしている。補欠という経験もいかしたい」と意気込んだ。

 馬場馬術は、普段競馬場では見られないステップを目の当たりにできる競技。常歩(なみあし)、速歩(はやあし)、駈歩(かけあし)の3種類の歩き方を基本に、ステップを踏みながら図形を描き正確さや美しさを競う。

【馬場馬術】
 ◆佐渡 一毅(さど・かずき) 1985年(昭60)2月20日生まれ、京都府出身の36歳。京都・紫野高、京産大出、日本中央競馬会。18年アジア大会団体で金メダル。オランダを拠点に活動する。
 ◆北原 広之(きたはら・ひろゆき) 1971年(昭46)9月13日生まれ、東京都出身の49歳。東京・目黒高、明大出、日本中央競馬会。父の影響で馬事公苑で8歳から馬に乗り始める。10年世界選手権代表。
 ◆林 伸伍(はやし・しんご) 1985年(昭60)1月25日生まれ、北海道出身の36歳。北海道・東海大四高(現東海大札幌高)、明大出、アイリッシュアラン乗馬学校。16年リオ五輪では惜しくも補欠に回った。18年世界選手権代表。

【総合馬術】
 ◆大岩 義明(おおいわ・よしあき) 1976年(昭51)7月19日生まれ、名古屋市出身の44歳。明大出、nittoh。01年から本場の欧州で力を付けた。16年リオ五輪は日本勢で戦後最高の個人20位。18年世界選手権団体4位。
 ◆田中 利幸(たなか・としゆき) 1985年(昭60)2月2日生まれ、福岡県出身の36歳。日本経大出。乗馬ククレイン。英国に拠点を移した翌年の12年ロンドン五輪に出場。18年世界選手権では団体4位、個人15位。
 ◆戸本 一真(ともと・かずま) 1983年(昭58)6月5日生まれ、岐阜県出身の38歳。明大出、日本中央競馬会。8歳から乗馬を始め、障害飛越から総合馬術に転向後の16年秋に渡英。18年世界選手権団体4位。

【障害飛越】
 ◆福島 大輔(ふくしま・だいすけ) 1977年(昭52)9月20日生まれ、千葉県出身の43歳。明大出、STAR HORSES。10、18年世界選手権代表で10年は24位に入った。16年リオ五輪では1次予選敗退。
 ◆佐藤 英賢(さとう・えいけん) 1986年(昭61)1月8日生まれ、長野県出身の35歳。長野・中条高(現長野西高中条)出、ポールショッケメーレ厩舎。父は日本がボイコットした80年モスクワ五輪代表候補で、兄の賢希はロンドン五輪代表。08年の北京五輪出場。
 ◆斎藤 功貴(さいとう・こうき) 1989年(平元)9月16日生まれ、千葉県出身の31歳。明大出、北総乗馬ク。オリンピアンで、おじの林忠義の乗馬クラブで8歳から乗馬を始めた。16年リオデジャネイロ五輪は補欠に回った。18年世界選手権代表。

続きを表示

2021年7月7日のニュース