サニブラウン、15日に1年8カ月ぶり走る!プロ転向初戦は“五輪準決・決勝級”ハイレベル米競技会

[ 2021年5月14日 05:30 ]

陸上・サニブラウン
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 陸上男子100メートルで9秒97の日本記録を持つサニブラウン・ハキーム(22=タンブルウィードTC)が、15日に米国カリフォルニア州アーバインで行われる競技会、「トラック・ミート」の100メートルにエントリーしていることが13日、明らかになった。出場すれば今季初戦で、19年9月の世界選手権ドーハ大会以来、1年8カ月ぶりのレース。大器の五輪イヤーが、いよいよ幕を開ける。

 サニブラウンがエントリーした15日のカリフォルニア州の大会には、豪華なメンバーがそろった。今季世界最高の9秒88を出したトレイボン・ブロメル(25=米国)、自己記録9秒86のディバイン・オドゥドゥル(24=ナイジェリア)、同9秒93のキャメロン・バレル(26=米国)らと激突する予定。復帰戦が、五輪の準決勝、決勝レベルというのは、陸上大国を拠点にする日本記録保持者ならではだろう。

 直近最後のレースは、19年9月の世界選手権ドーハ大会。100メートル準決勝で敗れ、その2カ月後の11月にプロ転向を表明した。翌20年7月に、練習拠点をフロリダ大からタンブルウィードTCへ変更。17年に指導を受けたレイナ・レイダー氏(米国)と、新しいクラブで再びタッグを組んだことで、「新しいチームに慣れ、小さいところからつくり上げ、来年走れればいい。この1年はトレーニングでいろいろ試したい」と練習に集中。20年シーズンは大会に出場せず休養と調整に充てた。空白が長かったが、今回のプロ初戦で成長ぶりが明らかになる。

 100メートルと200メートルで東京五輪参加標準記録を既に突破し、6月24日からの日本選手権(大阪市・ヤンマースタジアム長居)で3位以内に入れば、初の五輪切符を手にする。昨秋の来日時にも「目標はずっと一番高い金メダルに設定している」とぶれない姿勢を示していた。五輪まで2カ月強、五輪最終選考会の日本選手権まで1カ月強。試合感覚の面で先を行くライバルを、大トリ出陣で追いかける。

 ▽19年世界選手権ドーハ大会のサニブラウン 男子100メートル予選は10秒09(追い風0.1メートル)で、6組3着。準決勝はスタートの号砲が「聞こえなかった」と大きく出遅れ、10秒15(向かい風0.3メートル)の1組5着で決勝を逃した。

 ▽東京五輪への道 世界陸連が定める参加標準記録を突破した上で、6月の日本選手権で3位以内に入れば代表になる。枠は各種目3。男子100メートルの参加標準記録は10秒05で、サニブラウン、小池、桐生が条件を満たしている。

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2021年5月14日のニュース