全日本で負傷の北園丈琉、絶望から救ってくれたキングの言葉

[ 2021年5月14日 15:59 ]

体操男子の北園丈琉
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 体操NHK杯の開幕を15日に控え、男子の北園丈琉(徳洲会)が14日、会場の長野市ビッグハットでの練習後に取材に応じた。

 4月の全日本選手権では予選で首位発進しながら、決勝の最終種目の鉄棒で落下した際に両肘を負傷。精密検査の結果、右肘は剥離骨折と靱帯損傷、左肘も靱帯損傷という重傷だった。特に右肘に関しては「(手を)ついた時にボキボキっていって、何かしら折れた感覚があった」と明かした。

 全日本直後は痛みが強く、「NHK杯のことを考えられなくて、どうしようかなと落ち込んでた」と振り返る。心が折れた18歳を救ってくれたのは、憧れのキングだった。全日本の3日後に内村航平(ジョイカル)から電話があり、「大丈夫?」という気遣いと「気持ちを切らさなかったら、絶対に戻ってこられるから」という励ましの言葉をかけられた。北園は「それでスッキリして頑張ろうと思った」と前を向いた。

 通し練習ができるようになったのは2日前で、今大会は難度を大幅に下げて演技。全日本の得点を持ち越して争う今大会2位以内で五輪代表に決まるが、北園は全日本6位からの逆襲ではなく、6月の全日本種目別選手権まで含めたチーム貢献度による代表入りを狙う。「試合をできることを楽しみながら1種目1種目やっていきたい。代表を最後まで諦めずに頑張りたい」と力を込めていた。

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2021年5月14日のニュース