阿部詩 変幻オール一本Vに「自信ついた」袖釣り込み腰に加え足技も成長

[ 2021年5月7日 05:30 ]

柔道 グランドスラム(GS)カザン大会第1日 ( 2021年5月5日    ロシア・カザン )

柔道GSカザン大会女子52キロ級で優勝し、金メダルを胸にする阿部詩(左から2人目)(国際柔道連盟提供)
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 男女計5階級が行われ、東京五輪女子52キロ級代表の阿部詩(日体大)が4試合オール一本勝ちで優勝した。コロナ下では3月のGSタシケント大会に続く2度目の実戦機会を好内容で締めくくり、一夜明けた6日にはオンライン取材に「自分の柔道ができた。五輪に向けて状態が上がってきていると感じた」と充実感をにじませた。

 「組手を嫌っている相手に冷静に対応できたり、足技を出せた」と振り返ったように、準決勝では担ぎ技でフェイントを入れてから大内刈りで一本勝ち。「体が反応した」と言うように、日々の練習の成果がしっかりと表れた。決勝では得意の袖釣り込み腰でポイントを奪うなど柔道の幅を広げ、「自信がついた」と納得顔だった。

 《渡名喜は好内容V》1月のマスターズ大会では決勝で苦杯をなめた女子48キロ級の渡名喜が、五輪前最後の大会を好内容で優勝。「全ての試合に集中して冷静に戦えた」と振り返った。得意の足技がさえた上に、課題の組み手争いでも「相手の形にしないことが徹底できた」と手応えをつかんだ様子。14人の柔道代表で最初にメダルマッチを迎える17年世界女王は「覚悟を持って五輪へ準備することだけを考える」と本番を見据えた。

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2021年5月7日のニュース