五輪代表と落選選手が異例タッグへ 空手・佐合がプラン明かす

[ 2021年5月7日 19:51 ]

五輪代表に確定し、オンライン会見に臨んだ佐合尚人
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 異例のタッグで東京五輪へ強化を図る。空手の組手男子67キロ級代表に確定した佐合尚人(28=高栄警備保障)が7日、プレミアリーグ(PL)リスボン大会から帰国後、初のオンライン会見に臨み、「長い選考レースを勝ち抜いたという思いが今、一番強くある。残り少ない1日1日を大切にして成長したい」などと語った。

 本来は60キロ級が主戦場の佐合は、五輪では一階級上の67キロ級と統合される階級に出場する。そのため残り3カ月を切った本番に向け、今後はフィジカル強化や体格の大きな選手との稽古で、準備する必要がある。メダル獲得へいくつものハードルが立ちはだかっているが、そんな佐合に手を差し伸べたのが、たった1つの代表枠を争った67キロ級の篠原浩人(マルホウ)だという。

 PLリスボン大会で初戦負けし、五輪代表を逃した篠原だが、試合後には「“おめでとう。長い闘いだったが、佐合がいてくれたおかげで頑張れた”とうれしい言葉を掛けてもらった」という。その場で「協力できることはする」とも打診を受けたという佐合。練習相手としてはもちろん、海外の強豪選手の特徴なども情報共有してもらう計画で、「本当に心の広い先輩。ますます憧れた」と感謝しきりだった。

 空手は24年パリ五輪では除外されることが決まっており、28歳の佐合にとっては、東京五輪が選手として迎える最初で最後の五輪となる可能性が高い。「篠原先輩や他の選手の分まで、自分がやらないといけないという強い覚悟が芽生えている。集大成の舞台で、日の丸を一番高いところに揚げられるようにしたい」と金メダル獲りを誓った。

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2021年5月7日のニュース