札幌でマラソン五輪テスト大会、組織委成功強調も 男子代表・服部「この状況下で走っていいのか」

[ 2021年5月6日 05:30 ]

札幌チャレンジハーフマラソン ( 2021年5月5日    札幌・大通公園~東京五輪マラソン中間点 スタート時の天候=曇り、気温11度、湿度52%、北北東の風1・5メートル )

走り終えテレビの取材を受ける服部(撮影・西海健太郎)
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 新型コロナウイルスの感染が広がる札幌市で5日、東京五輪のマラソンのテスト大会としてハーフマラソンが行われた。感染防止のために観戦自粛を呼び掛けた大会は大きな混乱なく終了し東京五輪・パラリンピック組織委員会はテスト成功をアピールした一方で選手はコロナ収束が見えない中で活動することへの複雑な思いを吐露。大会終了後には北海道が札幌市を対象地域とした「まん延防止等重点措置」の適用を国に要請する方針を正式決定した。

 テスト大会終了後の記者会見。男子代表の服部勇馬(27=トヨタ自動車)は「こういう状況下でテスト大会を開催してもらえるのは感謝している」と謝意を述べた。自分自身も出場予定だった試合が中止になるなど影響を受けているだけに「実際にこの状況下で走っていいのかと思う時もあった。不安な状況で練習をしている時もある」と本音をこぼした。

 感染が拡大傾向の札幌市内で行われた今大会は開催自体も不安視されたが、組織委の森泰夫運営局次長は「大きな事故の報告はない。非常に少ない観客でできたと感じている」と成功をアピール。最も懸念された新型コロナ対策についても「今回の対策は一定の成果があった。対策としてのオペレーション(手順)はできたと感じている」と誇った。会見に同席した世界陸連(WA)のセバスチャン・コー会長は「札幌市、北海道は最高レベルの大会を運営することができることを証明した」とお墨付きを与えた。

 一方で、当初予定されていた10キロの市民レースは新型コロナの影響で中止。感染防止対策として約770人の「声掛け人員」を動員して観戦自粛を呼び掛けるなど厳戒態勢で臨んだが、東京五輪代表を見ようとゴール付近には一部観衆が押し寄せた。一時は係員が「報道陣以外は距離を置いて!下がって!」などと呼び掛ける一幕も。森局次長は「なかなか強制的に行うのは難しい。観客が多いエリアもあったように思う。人員を厚めに対応するしかない」と密集対策の難しさも明かした。

 この日の夕方にはテスト大会終了のタイミングを見計らったかのようにまん延防止等重点措置適用の要請が正式決定。北海道内でのコロナ感染者の増加に比例するように、大会自体を歓迎しない声も高まる。沿道では「五輪ムリ 現実見よ」と批判のプラカードを掲げる人やテレビ中継から開催を批判する声も聞かれた。五輪開催に逆風が続くが、森局次長は「一連のコロナ対策のプロセスを全体にも共有しながら煮詰めていきたい」と淡々と語った。

 ▽東京五輪マラソンコース 札幌・大通公園をスタートし、ハーフマラソンの長さに匹敵する大きなコースをまず1周する。ススキノ→中島公園→中の島通へと南下。白石・藻岩通を経て平岸通、創成川通を北上し、宮の森・北24条通を経て北大の構内を巡り、赤れんが庁舎へ出る。後半は大通公園をショートカットする形で同コースの北側約10キロを2周。さっぽろテレビ塔→創成川通→宮の森・北24条通→北大構内を回り、大通公園でフィニッシュする変則コースとなる。

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