富士ケ根親方 麒麟児死去に「絶対に引かない。突き押しの最高傑作」

[ 2021年4月14日 05:30 ]

元関脇・麒麟児死去

富士ケ根親方
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 【かつての弟弟子・富士ケ根親方悼む】周囲を明るくする太陽のような方でした。定年で退職する前から体調を崩されてましたが、気を使わせないようジョークにされたりしました。

 一方で相撲は激しく、富士桜関との取組はお互い稽古十分で高いレベルだからかみ合った。突き負けないぞ、絶対に引かないぞと。突き押しの最高傑作。4、5年務めた付け人時代、「悔しさは出すんじゃない。土俵にぶつけろ」と教わったことを思い出します。

 38歳まで土俵に立てた角界へ導いてくれた大恩人でした。私の実家が春場所会場のエディオンアリーナ大阪から500メートルの距離。父が元三段目力士で、幼稚園の頃から実家へ出入りされており一緒に食事をしました。浪商1年の時に「お相撲さんにならないか?」と。中退して入門を決めると、「徳(本名徳夫)な、お母ちゃん元気になるぞ」と。当時から体調が悪かった母ですが、張り合いができたようでした。いい年(56歳)こいて泣いてる場合じゃないですが、感謝してもし切れません。(元小結・大善)

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2021年4月14日のニュース