開幕3連勝NTTドコモの「マルチなFW」杉下暢は高2まで野球部の異端児

[ 2021年3月13日 05:30 ]

NTTドコモのマルチなFW、杉下暢
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 NTTドコモ、杉下暢(とおる、28)は、マルチなFWだ。ロック、フランカーをこなし、第2節のNEC戦では、No・8で先発した。14日の強敵パナソニック戦(大阪・ヤンマーフィールド長居)は、フランカーで先発する。

 怪力で、密集の仕事人でもある。日本代表クラスがそろう相手に、「ディフェンスの時間が長くなると思う。引かずに立ち向かいたい。ここまで前に出るディフェンスができている。ダブルタックルで相手を押し返すことにフォーカスしたい」と、守りからリズムをつかみたい考えだ。

 これまでトップリーグと下部リーグの昇降格を繰り返してきたチームが、今季は接戦をしぶとく制して開幕3連勝を果たした。獅子奮迅の活躍を見せるニュージーランド代表SHペレナラの力によって、負けが染みついたチームが変わりつつある。杉下は「勝ちを一つずつ重ねるごとに自信が付いてきた。パナソニックにも勝てるのでは、という雰囲気がある」と、過去にない充実を感じている。

 器用に複数のポジションを務めているが、ラグビーを始めたのはかなり遅い方だ。立命館高校2年の10月まで硬式野球部に所属。控えのパワーヒッターだったそうだ。

 ラグビー部監督に誘われて転向し、すぐに水が合った。体をぶつけることが得意だった。立命大時代のニュージーランド留学で一度、鼻っ柱を折られたが、体作りに励み続けた結果、トップリーガー6年目の今も腕っ節の強さを武器に戦っている。そのパワーを生かして、今季は、相手が持つボールをはがし取るプレーに力を入れている。

 チーム初の4連勝へ。強じんな肉体を持つマルチなFWが、体を張り続ける。

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2021年3月13日のニュース