瀬戸大也の復帰Vの裏に妻・優佳さんの献身性 「泳ぎで返して」

[ 2021年2月4日 21:00 ]

瀬戸大也の妻・優佳さん
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 競泳ジャパン・オープンで、瀬戸大也(26=TEAM DAIYA)は4日、東京五輪代表権を持つ400メートル個人メドレーに出場。得意のバタフライで抜け出し、決勝でライバル萩野公介(26=ブリヂストン)らとの対決を制し4分12秒57で優勝した。144日ぶりの復帰戦を制した瀬戸の妻・優佳さん(25)はアスリートフードマイスターの資格を持つ元飛び込み選手。本紙のインタビューに応じ、食事面を中心とした体調管理などについて語った。

 去年の緊急事態宣言中はプールを使えない期間もあり、夫の一日の活動量は半分以下に減りました。本格的に練習を再開した時に、太って体が重いと感じることが一番いけないので、その間は脂質の少ないメニューでカロリーは通常の7割程度に抑えました。満腹感を得られて脂質も抑えられるスープは普段から毎食用意します。汁物はサラダと比べてかさが減るので野菜をたくさん摂取でき、栄養も出汁(だし)になって逃げない。栄養価が高くうま味も出るキノコはさまざまな種類を使います。

 夫の好きなメニューはギョーザ。焼きギョーザだと油を使うので、白菜と豚肉を包んだヘルシーな水ギョーザにします。試合の2週間前からは疲労を抜くために練習量を落とすので、副菜を減らすなどしてカロリーを調整しつつ、エネルギーとなる炭水化物は多めにします。定番は丼物。大会直前はレースに集中するために国立スポーツ科学センターに宿泊しますが、それまでは焼き肉丼やうな丼を提供することが多いです。

 オフはおいしいものを食べて心の充電をする期間と捉えていて、例年シーズンが終わる9月末から10月末にかけて体重が3キロ前後増えます。昨年は五輪延期によるモチベーション低下や、春先からほとんどレースに出られなかった影響もあり、10月末の時点で約5キロ増。心配はありましたが、年明けからの合宿で泳ぎ込むと、すぐに体は絞れてベスト体重に戻りました。

 体重のコントロールと並んで重要なのが体のケア。リビングのソファの横にストレッチポールなどの器具を常備していて、テレビを見ながらストレッチやマッサージをできる環境を整えています。私は現役時代に選手同士でケアをしていたので、マッサージは一般の方に比べたら得意だと思います。

 いろいろありましたが、それでもまだ応援してくださる方はたくさんいる。まだ泳げる環境にあること自体に恩があるので、それは“泳ぎで返して”という思い。簡単に離れてはいけないという気持ちがあるから、家族で前向きに21年を進んでいきたいと思います。

 ◇馬淵 優佳(まぶち・ゆか)1995年(平7)2月5日生まれ、兵庫県宝塚市出身の25歳。3歳で水泳を始め、6歳から飛び込みに取り組む。甲子園学院高―立命大。09年東アジア大会の3メートル板で銅メダル。11年世界選手権代表。17年5月に瀬戸大也と結婚し、18年6月に第1子、20年3月に第2子(ともに女児)を出産。父・崇英さんは飛び込み日本代表コーチ。1メートル63。血液型A。

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