大坂なおみ 招き猫ご利益で今季初戦白星!全豪OP前哨戦ストレート発進

[ 2021年2月3日 05:30 ]

女子テニス ギプスランド・トロフィー第3日   2回戦 ( 2021年2月2日    オーストラリア・メルボルンパーク )

今季初戦を白星で飾った大坂なおみ(AP)
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 第2シードの大坂なおみ(23=日清食品)が初戦の2回戦で世界ランク53位のアリーゼ・コルネ(31=フランス)に6―2、6―2で快勝した。昨年9月12日の全米オープン決勝以来143日ぶりの公式戦を白星で飾り、全豪オープン(8日開幕)前哨戦で16強に進出。3回戦ではケイティ・ボールター(24=英国)と対戦する。日比万葉(まよ、24=グラムスリー)は第7シードのエリーズ・メルテンス(25=ベルギー)に2―6、2―6で敗れた。

 21年に懸ける思いを示すかのような全身白のウエアに身を包んだ大坂が、今季初戦で白星をつかんだ。グランドスラム3勝目を挙げた全米決勝以来、143日ぶりの公式戦。6度のツアー優勝経験のあるコルネを寄せ付けず、1時間12分でストレート勝ちした。東京五輪イヤー初戦で好発進し「コートに入る時から最後のポイントまでずっと緊張していた。昨年の全米オープン以来の試合だったのでナーバスになったが、全米の勢いを続けたかった。試合を通して前向きになれた」と笑顔。棄権を挟み、全米前哨戦から続く連勝は12に伸びた。

 サービスエースは7本。最速193キロの速球を軸に、さまざまなコースや球種を使い分けた。第1サーブ成功率52%とまだ発展途上だが「パーセンテージは少し低いけど、心配していない。いい練習ができているし、これから方向性が見えてくる」と手応えはある。第2セット第4ゲームでは鮮やかなドロップショットを決め、万能選手を目指してオフに取り組んだ技術の一端を披露。4度握ったブレークポイントを全てものにするなど、勝負どころの集中力も光った。

 全米オープンでは人種差別に抗議する黒人被害者の名前入りマスクを着用したが、この日は黒い無地マスクで登場。白いシューズには猫のイラストが入っていた。以前から“招き猫”が描かれているパーカなども製作してきた大坂は「幸運のネコで、お守りみたいなもの。今までのシューズで一番可愛い」と自賛。1月にルイ・ヴィトンのブランドアンバサダーに就任するなど発信力は高く、コート外の話題を今年もさらう雰囲気が漂った。

 3回戦ではボールターと対戦する。過去の対戦成績は2勝1敗。大坂は「凄く良い選手なので試合が楽しみ。全豪オープンに向け、1試合ごとに集中して戦うことが重要になる」と視線を上げた。目標はあくまで2年ぶりの全豪制覇。全米、全豪と4大大会を連覇した18~19年の再現に向け、さらにギアを上げていく。

 ▽大坂と招き猫 昨年11月、大坂とスポンサー契約を結ぶナイキ社が「NAOMI OSAKA」のロゴ入りTシャツなどを展開。その際に、日本を想起させる「招き猫」が左手でラケットを担ぐ、今回の靴と同じイラストが入ったパーカも商品化された。猫は農作物や蚕を食べるネズミを駆除するため、古くは養蚕の縁起物。現在は右手で招く猫は金運や幸運を、左手で招く猫は人や縁を呼ぶとされている。

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