【清鶴敏也氏 高ラグ決勝展望】ロースコアなら京都成章、点の取り合いなら桐蔭学園有利

[ 2021年1月9日 05:30 ]

清鶴敏也氏

 両校のチーム力は互角とみる。共通するのは5試合を通じて4トライしか許していない完璧なディフェンス力。鍵となる選手も1メートル90前後、110キロ以上のサイズを誇る両ロックで、桐蔭学園が青木君、京都成章が本橋君だろう。近年の高校ラグビーはボールゲームでありながら、フィジカル勝負という格闘技の様相を呈している。両校はその象徴で、接点の攻防に注目したい。

 
 勝敗のポイントは攻撃回数、時間をいかに多くできるかどうかだ。ラグビーはアタックよりディフェンスの時の方が体力を使う。そんな状況をつくるべく、相手を前後左右に走らせ、足を止まらせたチームに勝機があるだろう。トライがなかなか取れなくても、序盤からボールを大きく動かすための布石を打つことが重要だ。その点、桐蔭学園はゲーム運びで一枚上手。京都成章からすれば、攻撃の回数を増やすことが大事となる。ロースコアに持ち込めば、京都成章が有利。40~50点のゲームになるようだと桐蔭学園のペースになる。
 
 無観客ではあるが、新型コロナウイルスが感染拡大する中、無事に決勝戦を迎えられる。多大な協力をいただいた関係者に感謝すると同時に、両校とも精いっぱいラグビーを楽しんでほしい。(大会シード委員長、同志社香里監督) 

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