桃田賢斗が追い求める林丹のスマッシュ力「全盛期には勝てない」動画で徹底研究中

[ 2020年12月23日 12:12 ]

バドミントン全日本総合選手権第2日 ( 2020年12月23日    東京・町田市立総合体育館 )

桃田賢斗
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 男子シングルス1回戦で世界ランキング1位の桃田賢斗(26=NTT東日本)は森口航士朗(埼玉栄高)から2―0で勝利。順当に2回戦に進んだ。桃田が公式戦のコートに立つのは今年1月12日のマレーシア・マスターズ決勝以来346日ぶりとなった。不慮の交通事故を乗り越え、悲願の東京五輪金メダルへ再び動きだした。

 空白の期間、桃田は上半身をいじめ抜き、スマッシュの強化に力を入れてきた。初めて本格的なウエートトレーニングに着手。ベンチプレスでは45キロからほぼ倍の80キロを上げるまでに進化し、懸垂も10回の数セット数を軽々こなす。ラリー戦が得意な桃田だが、連戦が続く中で疲労を軽減するために短期決戦の武器が急務だった。

 徹底的に動画で研究する選手がいる。08年北京五輪、12年ロンドン五輪で男子初の2連覇を達成した林丹(中国)だ。今年、第一線を退いたが、圧倒的な攻撃力で全試合ストレートで金メダルを獲得した自国開催の北京五輪では強烈な印象を残している。19年は史上初のワールドツアー年間11勝を果たした桃田だが「一撃で沈められる力がないと。林丹の全盛期には勝てない」と理想を追い求めている。

 復帰戦に現れた桃田の上半身は、極限まで鍛え上げられていた。だが、究極の肉体、理想の攻撃力はまだ先にある。トップランカーとなってもなお、飽くなき挑戦は続く。

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2020年12月23日のニュース