東京オリパラ開閉会式の体制見直し 演出チーム解散の野村萬斎氏「効率を上げることが最優先」

[ 2020年12月23日 10:37 ]

国立競技場
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 東京五輪・パラリンピック組織委員会は23日、開閉会式の演出・企画を見直すため、狂言師の野村萬斎氏(54)が総合統括を務めていた演出企画チームを解散し、新たにクリエーティブディレクターの佐々木宏氏(66)が統括役に就任したと発表した。新型コロナウイルスの影響による大会の延期で、組織委員会は開閉会式の演出についても、コロナ禍を踏まえたメッセージを演出内容に反映させるなどの見直しが必要と判断。従来は野村氏やパラリンピック担当の佐々木氏ら7人で演出チームを構成していたが、限られた時間で効率的に準備を進めるため新たな体制構築に踏み切った。野村氏は今後、アドバイザーを務める。

 会見した野村氏は「諸問題がある中で、7人のチームでは判断に時間がかかる。機動力、効率を上げることが最優先ということに同意した。簡略化した構造ということで、佐々木さん1人にお任せすることに賛成している」とコメント。佐々木氏に「今まで積み上げてきたものを受け取って、十分発揮してくださると思っている。佐々木さんの差配が、この局面を乗り切るのには必要」と理解を示した。佐々木氏は「今までの取り組みが無駄にならないよう、皆さんの思いもしっかり受け止めたい。コロナ禍だからこそ新しい式典のアイデアが生まれるのではないか。華美な式典というイメージをガラッと変えるチャンスではないかと感じている」と抱負を述べた。

 佐々木氏は7月23日に新国立競技場で開かれた五輪開幕1年前イベントで、白血病により長期休養していた競泳女子の池江璃花子(20=ルネサンス)が世界にメッセージを発信する演出を手掛けた人物。2016年リオデジャネイロ五輪の閉会式で、安倍晋三前首相が「スーパーマリオブラザーズ」のマリオに扮して登場したアトラクションも担当した。

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2020年12月23日のニュース