藤田寛之のレッツビギン!!実践編 ミススポーツ上達の道【第4回ミドルアイアンのマスター法】

[ 2020年10月23日 12:00 ]

ミドルアイアンのマスター法について解説する藤田寛之プロ(右)
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 第4回のテーマは、ミドルアイアンのマスター法です。7Iで打っても、5Iで打っても飛距離があまり変わらないという方、クラブフェースの芯でボールをとらえられないという方にお勧めのドリルを、ショットメーカーとして定評のある藤田寛之プロが紹介します。ミス日本ミススポーツの田中絵梨果さんが早速試してみました。ジミー常住氏が進行役を務めます。

 常住 今回は田中さんにミドルアイアンに挑戦してもらいます。6Iは初めて打つクラブだと思いますが、まずは1球打ってみましょうか。

 田中 いつもは7Iと9Iで打つことが多く、うまく打つ自信はありませんが、お願いします。

 ――残念ながらボールの頭を叩いてしまい、距離を稼げませんでした。

 藤田 田中さんにはフェースを被せて下ろしてくるクセがあるんですけど、それが出てしまいましたね。アベレージゴルファーでもミドルアイアンを苦手とする人は少なくありません。8Iまでは上手く打てるのに、7I、6I、5Iはどれで打っても飛距離が同じだったり、クラブフェースの芯を外しがちです。

 常住 そのような悩みを持つゴルファーに向けてのドリルがあれば教えてもらえますか?

 藤田 分かりました。基本、短いクラブではボールをヒットできるのに、クラブが長くなるにつれてミート率が下がるのは手打ちが原因です。腕の動きだけではクラブをコントロールできないため、ボールの手前をダフったり、トップが出てしまうのです。やはり、ダウンスイングでは下半身をしっかり使ってほしいので、それができるドリルを紹介します。

 田中 ぜひお願いします。

 藤田 まず、肩幅よりも狭いスタンスで構えましょう。その状態から上半身の捻転でクラブをトップ・オブ・スイングの位置まで上げます。くれぐれも手だけで上げないこと。ダウンスイングの切り返しでは、左足を目標方向に平行移動するように踏み出します。それと同時にクラブも下ろしてきましょう。あとは、そのままボールを打つだけです。これだと下半身のパワーを使えるので、飛距離も伸びるんですよ。

 田中 私は下半身を使えていないんですね?

 藤田 まだ腕の振りに頼っているところがありますね。あとインパクトでヘッドが両手よりも先にいくハンドレートの形になっています。これだとどうしてもボールの手前をダフリやすいんですよ。この踏み込みドリルを行うことでハンドファーストインパクトに近くなります。その結果、ダフリ防止につながります。それでは、実際にこのドリルでボールを打ちましょう。

 田中 1Wと同じように右足は1時半に開きますか?

 藤田 12時で大丈夫です。

 ――ボールはトップして勢いよく転がっていきました。

 田中 残念!難しいですね。

 藤田 でもさっきよりボールにパワーが伝わっていましたよ。いきなりのドリルでうまく当たらないのは仕方がありません。これからもっと練習していけば、どんどんいい当たりが出るでしょう。

 常住 ボールに力を伝えるにはいいドリルですね。レベルに関係なく多くの人に試してもらえればと思います。

 (取材協力=静岡・葛城ゴルフ倶楽部)


 ◆藤田 寛之(ふじた・ひろゆき) 1969年(昭44)6月16日生まれの51歳。福岡県出身。15歳でゴルフを始め専修大を経て92年プロ入り。97年サントリーオープンでツアー初V。12年には年間4勝をマークし賞金王に輝く。20代は1勝だったが、30代で5勝、40代で12勝と年齢を重ねるごとにプレーヤーとしての凄みを増している。昨年は優勝こそなかったものの、賞金ランク18位で23年連続賞金シードを獲得。1メートル68、70キロ。

 ◆田中 絵梨果(たなか・えりか) 1997年(平9)11月30日生まれ、神戸市出身の22歳。1月のミス日本コンテストで「ミス日本ミススポーツ」に輝く。特技は英語(英検1級)、サッカー、ドラゴンボート。1メートル72。

 ◆ジミー・常住=本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ) 1981年(昭56)12月15日生まれの38歳。東京都出身。5歳でゴルフを始め米マーセッド・カレッジ留学を経て、12年日本プロゴルフ協会(PGA)の指導者ライセンスを取得。1メートル70、70キロ。

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