星野、プレーオフ“日大対決”制す 大谷スイングでZOZO出場権ゲット

[ 2020年9月7日 05:30 ]

男子ゴルフツアー フジサンケイ・クラシック最終日 ( 2020年9月6日    山梨県 富士桜CC=7566ヤード、パー71 )

エンゼルス・大谷を参考にした星野陸也のスイング
Photo By 代表撮影

 首位から出て70で回った18年大会覇者の星野陸也(24=フリー)が、通算9アンダーで並んだ堀川未来夢(27=Wave Energy)とのプレーオフを3ホール目で制し2年ぶり2度目、ツアー通算では3勝目を挙げた。今大会の複数回優勝は09、10年に連覇した石川遼(28=CASIO)らに並ぶ7人目。10月22日からの米国で開催されるZOZOチャンピオンシップ(カリフォルニア州)出場権も獲得した。石川遼は通算イーブンの21位に終わった。

 2年前は涙、今年は歓喜と安堵(あんど)の笑みだった。プレーオフ3ホール目。6メートルのバーディーパットを沈めた星野が右手でガッツポーズをつくった。国内屈指の難コースで2勝目を挙げ「苦しい一日。耐えて、耐えてのゴルフだった。めちゃくちゃ、うれしいです」と笑顔を爆発させた。

 最終日最終組は初優勝を果たした18年大会以来。当時とは違ってギャラリー不在の独特の雰囲気が漂い「緊張した」と明かす。積極的にキャディーに話しかけ、いつも以上に食べ物を口にし「自分の中で落ち着いてプレーできた」。7番で池に入れてダブルボギーとするなど一時は首位から陥落したが、17番でバーディーを奪い先にホールアウトしていた堀川に並ぶ。プレーオフはパー4の18番。ティーショットはフェアウエーにあるバンカーを嫌って3Wを選択する選手が多い中、3回とも1Wを握って圧力をかけ続け、大学の先輩を競り落とした。今大会2年ぶりの勝利で尊敬する石川遼らに並ぶ複数回優勝も達成。「石川さんの記録に並んで光栄です」と恐縮した。

 コロナ禍の長い中断期間は「ゴルフのことしか考えていなかった」という。元々、研究熱心。わざわざ卓球台を購入し、ラケットのフェースにラバーを貼ってボールの回転をチェック。野球に詳しくないにもかかわらず、「きれいなスイングだから」とYouTubeで大リーグ、エンゼルスの大谷翔平のフォームを見て参考にした。「オフの準備が優勝につながって、凄く自信になった」と振り返った。

 今大会の優勝により10月のZOZOチャンピオンシップへの出場権を獲得。「どこまで通用するかいいチャレンジ。4、5勝目と増やして賞金王目指して頑張っていきたい」と力を込める。国内今季初戦の主役にふさわしく、1メートル86の長身が富士の麓でそびえ立っていた。

 《勝者のクラブ》▼1W=スリクソン・ZX7(ロフト角9.5度、シャフトの長さ45インチ、硬さX)▼3W=テーラーメイド・M2 HL(16.5度)▼5W=スリクソン・Z―TX(18度)▼3I=スリクソン・Z585▼4I~PW=スリクソン・Z945▼ウエッジ=クリーブランド・RTX3 ブレード(50、58度)▼パター=オデッセイ・ホワイトライズiX #3(マレット型)▼ボール=スリクソン・ZスターXV

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