サニブラウンが動画メッセージ「来年、五輪スタジアムでお会いできれば」、中高生にもエール

[ 2020年8月19日 18:00 ]

動画でコメントを寄せた陸上男子短距離のサニブラウン(提供・UDN SPORTS)
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 陸上男子100メートルで9秒97の日本記録を持つサニブラウン・ハキーム(21)が19日までにマネジメント会社を通じて日本に向けた動画メッセージを発信し、来夏の五輪本番での再会を約束した。

 「あと1年かって感じです。意外とあっという間なんじゃないですか」。五輪延期を受けて練習拠点を米フロリダ大から同州のタンブルウィード・トラッククラブに移し、新たな環境で再スタートを切った21歳は、金メダルを宣言する来夏へ焦りを見せることなく淡々と語った。

 新型コロナウイルスが猛威を振るっているフロリダ州での自粛生活を「自粛中とはいえ週4日は練習していましたよ。(困ったことは)トラックが使えなかったくらい」と振り返ったが、制限が緩和された現在も終息は見通せていない。加えて、日本では九州を中心に豪雨災害も発生。マネジメント会社を通して福祉現場へのマスク寄付など支援を行ってきたサニブラウンは「自分ができることは少ないですけど、1日でも早く元の生活に戻れたらなと思っています」とエールを送り、開催が不安視される母国五輪にブレることなく「そして来年、五輪のスタジアムでお会いできればと思います」と続けた。

 コロナ禍で全国高校総体(インターハイ)や全国中学体育大会(全中)といった主要大会が中止となり、活躍の場を奪われた中高生アスリートにもメッセージを送った。「全国大会や大きな大会が日本でなくなって苦労している学生のみなさんが多いと思うんですけど、目標がなくなったからといって陸上というスポーツを嫌いになったりは多分しないと思う」と心中を代弁。続けて「来年やる人は来年に向けてポジティブに考えて、自分を向上する時間がもらえたんだと思ってポジティブに考えながらやっていってもらえたらなと。来年ない人は次のステップで自分が何ができるのかとか、自分が何がしたいのかとか、新しい目標とかポジティブに楽しいことを考えてやってもらいたいなと思います」と前向きな言葉で鼓舞した。

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2020年8月19日のニュース