NBAプレーオフで大波乱 東西の第1シードが初戦を落とす 17年ぶりの珍事

[ 2020年8月19日 13:11 ]

歓喜するトレイルブレイザーズの選手たち(AP)
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 NBAは18日、フロリダ州オーランドでプレーオフ1回戦の4試合を行い、東西両地区の第1シードがいずれも初戦を落とすという波乱の1日となった。

 西地区全体1位のレイカーズはグリズリーズとの「プレー・イン・ゲーム」を制して勝ち上がった8位のトレイルブレイザーズに93―100(前半56―57)で苦杯。第1Q途中で16点を追う展開になりながら、第4Qの出だしから連続9点を奪って6点をリードしたが、ここから連続8失点を喫するなど最後までリズムをつかめなかった。

 レブロン・ジェームズ(35)は23得点、17リバウンド、15アシストでプレーオフでは通算24回目のトリプルダブル。アンソニー・デービス(27)は28得点と11リバウンドを稼いだが、87―89で迎えた第4Qの7分すぎに2人で連続4本のフリースローを外して勝機を逃した。

 レイカーズの3点シュートの成功は32本放って5本のみ(成功率15・6%)。フリースローも31本で11本を失敗するなどシュートの精度を欠いたプレーオフの初戦となった。

 再開後の「シーディング・ゲーム」8試合でMVPとなったトレイルブレイザーズのデイミアン・リラード(30)は6本の3点シュート(試投13本)で両軍最多の34得点をマーク。勝負どころの第4Q終盤では距離の長い“ディープ3”を連続してねじ込んで勝利に貢献した。ジェームズとドラフト同期(2003年)のカーメロ・アンソニー(36)は11得点、10リバウンド、5アシストを記録。92―89で迎えた残り2分33秒には貴重な3点シュートを成功させてチームに勢いを与えた。

 一方、リーグ全体で最高勝率を収めている東地区全体1位のバックスは、ロードチーム扱いながらオーランドを本拠にしている8位のマジックに110―122(前半52―62)で敗戦。今季は49シーズンぶりの覇権奪回が期待されているが、いきなり初戦で黒星を喫してしまった。

 2季連続のシーズンMVPが濃厚となっているヤニス・アデトクンボ(25)は31得点、17リバウンド、7アシストをマークしたものの、第4Qの開始33秒でアリウープからダンクを決めたあとはフリースロー(FT)による1得点のみ。勝負どころで精彩を欠いて、今季4戦全勝と相性の良かったマジックに敗れた。

 マジックはセンターのニコラ・ブーチェビッチ(29)がプレーオフでは自己最多となる35得点と14リバウンドを稼いで強敵を撃破。チーム全体ではFTを19本中18本を成功させ、10本を失敗したバックス(28本中成功は18本)とは対照的な戦いぶりを見せた。

 プレーオフ1回戦の初戦で東西第1シードの2チームがともに第8シードに負けたのは17年ぶり。2003年にピストンズがマジックに94-99(シリーズは4勝3敗)、スパーズがサンズに延長で95-96(同4勝2敗)で敗れていた。

 西地区全体4位のロケッツは37得点を稼いだジェームズ・ハーデン(30)の活躍で5位サンダーに123―108(前半68―52)で快勝。東地区全体5位のヒートは4位のペイサーズを113―101(前半56―52)で退けて初戦を白星で飾った。

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