吉田優利 ケガに苦しみ高まったプロ意識 “ホットスポット”で日々刺激「自分も頑張んなきゃ」

[ 2020年6月11日 05:30 ]

女子ゴルフ 開幕を待つルーキーたち(8)

笑顔の吉田(Zone提供)
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 昨年5月の国内メジャー、ワールドレディース・サロンパス・カップ。当時アマチュアだった吉田優利(20=エプソン)は4位に入り、鮮烈な印象を残した。決勝ラウンド2日間は初優勝した渋野日向子と最終組。だが、吉田はその19年を「去年と言えばケガ。やっぱりゴルフができない期間が長かったので…」と振り返る。

 左手親指を痛め、夏場の約1カ月半はクラブを握れなかった。9月に競技復帰。例年プロテストは7月に行われていたが、制度変更に伴い昨年から11月となったことも幸運だった。ギリギリのタイミングだったが間に合わせ、「無事に合格できてホッとした」とプロへの扉をこじ開けた。

 コロナ禍で開幕が遅れた1年目。毎日計測する体重と体脂肪率の変化を見て、「最小限に収まっている」と自身の体と向き合う。試合勘を養うため、ゴルフ場でラウンドする際に打つボールは1球のみ。2、3球と練習する選手も多いが「ミスしたら次はどうすれば良いのかを覚えなきゃいけない。続けることでミスの把握ができるようになった」。高い意識で調整を続ける。

 期待の“ミレニアム世代”の一人。所属するマネジメント事務所には有村智恵、渋野日向子ら、師事する辻村明志コーチ門下には上田桃子、小祝さくららがいる。女子ゴルフ界を代表する2つの輪が重なる“ホットスポット”で日々刺激を受けている。「自分も頑張んなきゃって気持ちになれます」

 ケガの印象が強い昨年だったが同大会での経験も忘れていない。実力者が競い合う国内最高峰の舞台、JLPGAツアー。「あの試合の感覚をもう一度」と、開幕を思い描く。

 ◆吉田 優利(よしだ・ゆうり)2000年(平12)4月17日生まれ、千葉県市川市出身の20歳。日本ウェルネススポーツ大在学中。10歳からゴルフを始め、千葉・麗沢高3年時の18年に日本女子アマと日本ジュニアを制してアマ2冠を達成。昨年5月には海外メジャー、全米女子オープンに出場した。名前の由来は「優しく有利に育ってほしい」。プロテスト12位、QT20位。1メートル58、58キロ。血液型O。

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