米男子ゴルフツアー、コロナ対策徹底で再開 会場に検査車両入れ地域医療負担軽減

[ 2020年6月11日 05:30 ]

米男子ゴルフツアー「チャールズシュワブ・チャレンジ」が開催されるテキサス州コロニアルCCに設置されたソーシャルディスタンスを促す看板(AP)
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 3月中旬から中断していた世界最高峰の米男子ゴルフツアーが11日、チャールズシュワブ・チャレンジ(テキサス州コロニアルCC)から再開する。1943年の第2次世界大戦による中断以降、最長となる91日を経てのリスタート。9日にオンライン取材に応じた世界ランク2位のジョン・ラーム(スペイン)は「競技としてゴルフを始めてから最も長い休みだった。(自らに)期待するのは難しい」と率直な心境を口にした。

 コロナ禍による米国の死者が世界最多の11万人となる中での再開に、ツアーはさまざまな対策を講じてきた。地域医療の負担を最小限とするため、検査車両を会場に設置。全選手およびキャディーに事前にPCR検査を実施した。選手には握手の自粛、自らクラブの出し入れを行うよう要請。次戦への移動にはチャーター機を用意した。他方で無観客の大会を盛り上げる新たな試みも実施。同意を得た選手にマイクを装着させプレー中の音声をファンに届ける。

 今大会はタイガー・ウッズ(米国)、松山英樹(28=LEXUS)は欠場するが、世界ランク上位5選手をはじめとする148選手が出場予定。同ランク4位のジャスティン・トーマス(米国)は「ゴルフがさらに成長する機会になる」と、新たな環境での幕開けを心待ちにした。

 《黒人男性を悼み8時46分黙とう》ミネソタ州で黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人警官の膝で首を地面に8分46秒押し付けられて死亡した事件を受け、大会中は午前8時46分に1分間の黙とうをする。同時間のスタート時間には選手を組み込まず、空白とすることも決定。米男子ツアーは公式サイトで「我が国の人種差別や社会的不公正を終わらせようという声やその試みを増幅する取り組みの一環である」と説明した。

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2020年6月11日のニュース