24時間移動後も夜の町へ 大野が受け継いだ酒豪DNA

[ 2020年5月22日 22:11 ]

オンラインの引退会見に臨む大野均(東芝提供)
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 ラグビー日本代表歴代最多の98キャップを誇るロック大野均(42=東芝)が22日、オンラインでの引退会見に臨んだ。東芝で19シーズン、日本代表でも04年の初キャップから足かけ13年もの長期に渡って活躍した鉄人は、さまざまな思い出についても披露した。

 グラウンド外での思い出として挙げたのが、代表2年目の05年に行われたフランス遠征のこと。宿舎では大野同様、酒豪として名を馳せたFWの伊藤剛臣氏と同部屋だったという。「日本から移動して24時間。ヘロヘロでチェックインしてそのまま寝ようと思っていたら、剛臣さんが着替えて“飲みに行くのでおまえも付いてこい”と。ロビーに下りたら箕内(拓郎主将)さんもいて…」とカルチャーショックを受けたという。

 それでも「こういうタフな人がジャパンでは活躍できると再認識させられた」と捉えるところが大野らしい。その後は偉大な先輩たちをお手本に、昼間はグラウンドで、夜は酒場での“全力プレー”を実践。厳格さで知られたエディー・ジョーンズ前日本代表ヘッドコーチからは「世界には3人、酒を許されるラグビー選手がいる。(南アフリカのロック)マットフィールド、(オーストラリアのバックロー)スミス、キンちゃんだ」と認められる存在になった。

 現役を退き、晴れて気ままに飲める立場となるが、「節度を持って、楽しい範囲で飲みたいと思っています」と話してニッコリ。ラグビー界の後輩たちに「昨年のW杯を経て、ラグビー選手が注目されている。グラウンドでのパフォーマンスはもちろん、グラウンド外でも尊敬や信頼をされる行動、気遣いに努めてほしい」とエールを贈っただけに、自らもOBとしてお手本を示していく。

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2020年5月22日のニュース