羽生結弦が16年に世界初成功、4回転ループの基礎点UP

[ 2020年5月13日 05:30 ]

4回転ループに入る羽生結弦
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 国際スケート連盟(ISU)は11日、20~21年シーズンで適用するフィギュアの新規定を発表し、4回転ジャンプのルッツとループの基礎点を11・00点に変更した。ルッツは11・50点から下がった一方で、羽生結弦(25=ANA)が16年にISU公認大会で史上初めて成功したループは10・50点からアップ。トップ選手でも挑戦の少ない4回転ループが、新シーズンでも大きな武器になる。

 22年北京五輪のプレシーズンとなる20~21年に、ジャンプの基礎点が変更される。前向きに踏み切るアクセル以外で最高難度だった4回転ルッツは0・5点下がり、4回転ループは0・5点上がった。基礎点はともに4回転フリップと同じ11・00点に。羽生にとっては、プラスに働く可能性が高い。

 4回転ループは16年オータム・クラシックで羽生が史上初めて成功したジャンプだ。他にネーサン・チェン(米国)や宇野昌磨(トヨタ自動車)らも成功したことがあるが、ルッツやフリップに比べトップ選手でもプログラムに入れることは少ない。19~20年シーズンはグランプリ(GP)シリーズ、四大陸選手権、欧州選手権という主要大会で4回転ループをクリーンに決めたのは羽生だけだった。

 19~20年シーズンまでは基礎点の上ではルッツ、フリップよりも容易とされていたループ。ISUテクニカルスペシャリストでプロコーチの岡崎真氏は「踏み切る足と着氷する足が同じなのはループだけ。使える足がほとんど一方だけなので、回転数が増えれば飛躍的に難易度が高くなる」と説明する。4回転時代が到来している女子も、4回転ルッツを操るスケーターはいるが、ISU公認大会で4回転ループの成功者はいない。岡崎氏は「関係者の意見を集約して、得点配分を変えたのでは」と話した。

 また、新規定では回転不足がより細分化される。19~20年は回転がちょうど4分の1足りないジャンプは回転不足となり基礎点は80%とされていたが、新シーズンはジャスト4分の1回転不足は出来栄え(GOE)こそマイナスとなるものの、基礎点は100%。岡崎氏は「GOEによるマイナスだけになるのは、難易度の高いジャンプを試みる選手には朗報ではないか」とし、史上初の4回転半ジャンプ(クワッドアクセル)成功を見据える羽生の挑戦を後押しするとみている。

 羽生は五輪3連覇の懸かる22年北京について、19年9月に「そのままやってたら出ます」と言うにとどめているが、20~21年シーズンに向けては今年3月に「今の限界の先へと行けるよう、練習していきます」とコメントをしている。新たな基礎点で戦略を練り、ジャンプを含めた全ての動きをプログラムに溶け込ませる。

 ≪GPシリーズ第1戦10・23日開幕予定≫新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で19~20年シーズンの世界選手権は中止となった。ISUは20~21年シーズンのGPシリーズ全6戦の開催可否について、参加者の健康と安全を考慮し、各大会の12週間前を期限として判断。第1戦のスケートアメリカは10月23~25日の予定になっており、8月1日までに開催可否を決定することになっている。

 ▽ループ 爪先(トー)を使わずに、エッジで踏み切る。反時計回りに回転する場合、右足で滑走し、足をそろえるようにクロスさせ、腰掛けるような体勢から右足でジャンプし、右足で着氷する。連続ジャンプの2つ目以降にも使われる。ISU公認大会では羽生が史上初めて4回転を成功した。

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