渋野、逆転Vは「可能性60%」 連続ボギーフィニッシュに「ブチギレ」も…諦めない!2差3位で最終日

[ 2019年12月1日 05:30 ]

女子ゴルフツアー ツアー選手権リコー杯第3日 ( 2019年11月30日    宮崎県 宮崎CC=6535ヤード、パー72 )

9番、チップインイーグルを逃し悔しがる渋野(撮影・沢田 明徳)
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 賞金ランク3位の渋野日向子(21=RSK山陽放送)は5バーディー、4ボギーの71で回り、通算5アンダーで3日連続の3位だった。後半ショットが乱れ、17、18番で連続ボギーを叩いたが、首位のイ・ボミ(31=韓国)とは2打差で逆転賞金女王が狙える位置を守った。賞金ランク1位の鈴木愛(25=セールスフォース)は70と伸ばし通算1アンダーで12位に浮上。同2位の申ジエ(31=韓国)は71の通算イーブンで17位だった。

 抑えきれないほどの「怒り」が、渋野の体内に充満した。17番。ティーショットが左の林に行った瞬間だった。「ブチギレました」。矛先は必然とクラブにいき、真下に振り落として、必死に収めようとしたが収まらなかった。

 ホールアウトしても表情は暗いまま。会見までの10分間で気持ちを落ち着かせ、笑顔で切り出した。「上がり2つが駄目だったので、もう台無しだなと。今日は50点ぐらいかな」。上位のスコアが伸びない中で3日連続で3位を守った。首位との差も「2」。悲観すべき位置ではないが、何とも「締まらない」終盤17、18番の連続ボギーに「情けない」を連発した。

 前半はティーショットが安定。8番までフェアウエーをキープし続け、唯一外した9番パー5では第3打がカップに当たる超絶アプローチ。楽々バーディーで大歓声に応えた。その時点で首位のテレサ・ルーに一度は並び、優勝への機運が高まったが、一つのミスで流れを失った。通算7アンダーで迎えた13番。横風の影響を受けたティーショットを左の林に打ち込んだ。「そこから力んでしまって左に飛ぶようになった」。第2打は出すのがやっと。アプローチも寄らずにボギーとすると、最後まで悪い流れを断ち切れなかった。

 第3ラウンドを終えての順位では、逆転賞金女王への最低条件となる単独2位以内には届かず、12位の鈴木愛が“暫定女王”をキープした。賞金女王への意識を問われると、渋野は「全くないですね。ゼロ」と苦笑いを浮かべたものの、優勝への可能性を問われると自信満々に言い切った。

 「チャンスはあると思う。今日の感じだと60%ぐらい」

 泣いても笑っても今年最後のラウンド。「最後まで諦めないことが大事。本当に今日みたいなゴルフをしないように心掛けたい」と締めの言葉は力強かった。海外メジャー制覇に8打差逆転Vなど数々の奇跡を起こしてきた21歳に迷いはない。

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